日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-VC 火山学

[S-VC35] 火山の熱水系

2025年5月25日(日) 13:45 〜 15:15 コンベンションホール (CH-B) (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:藤光 康宏(九州大学大学院工学研究院地球資源システム工学部門)、神田 径(東京科学大学総合研究院多元レジリエンス研究センター)、谷口 無我(気象庁気象研究所)、座長:藤光 康宏(九州大学大学院工学研究院地球資源システム工学部門)、谷口 無我(気象庁気象研究所)

14:30 〜 14:45

[SVC35-04] 草津白根山での電磁モニタリング調査

*石須 慶一1小川 康雄2北岡 紀広2曾 國軒2芹田 創平2南 拓人3國友 孝洋4市原 寛5Grant Caldwell6 (1.九州大学、2.東京科学大学、3.神戸大学、4.御嶽山科学研究所、5.名古屋大学、6.GNS Science)

キーワード:火山、CSEM、時間変化

群馬県草津白根山ではこれまで繰り返し水蒸気噴火が発生してきた。そこで、水蒸気噴火の発生場に関する熱水システムの時間変動を調査するため、群馬県草津白根山で電磁探査モニタリ ングを行う。電磁探査モニタリングにより、地下の比抵抗構造およびその時間変化を捉え、比抵抗情報から熱水システムの時間変動を推定する。電磁探査データを連続的に一 定のデータ誤差で取得するには、環境ノイズに左右されにくい観測システムが必要である。この目的のため、電磁アクロス送信機を用いた探査システムを用いる。湯釜火口から4km離れた石津硫黄鉱山跡地から電流を送信し、湯釜火口に設置する8台の電磁場受信機でその応答を計測する観測配置を用いている。このシステムを用いて2020年10月から2024年10月の間、積雪時期を除いて電磁探査モニタリングデータを取得してきた。まずは、時間変動の初期モデルとする地下比抵抗構造を2020年10月に取得したデータを用いて推定した。特筆すべき結果としては、これまで湯釜火口の比抵抗構造調査で用いられたMagnetotellurics法では検出できなかった蒸気卓越熱水の空間分布を明らかにできた点である。さらに、この2020年のモデルからの比抵抗の時間変動を推定するために、2020年から2021年まで取得してきたデータの時系列処理を行った。その結果、2020年10月データと2021年5月データを用いて計算された電磁場レスポンスを比較することで、位相が数度変化していることが分かった。この位相時間変化は、比抵抗構造の時間変化が地下で起こっていることを示唆している。