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[SVC36-P07] 2021年福徳岡ノ場噴火に伴う漂着軽石の海岸における経年変化
キーワード:福徳岡ノ場、漂着軽石、生物付着、円磨度
2021年8月13日に福徳岡ノ場(FOB)にて海底火山噴火が発生した。その噴火に伴う軽石は洋上を漂う漂流軽石として、1年をかけて日本中の海岸に漂着した(Yoshida et al., 2022; Ishimura and Hiramine, 2025)。この噴火に伴う直接的な被害はほとんどないものの、この軽石漂流に伴う被害は南西諸島の海岸部を中心に生じた。特に、港湾や船舶の航行、養殖などへの影響は大きく、沖縄県だけで回収した体積は110,000 m3におよぶ(沖縄県HP)。しかし、Ishimura and Hiramine(2025)の概算によると南西諸島に漂着した軽石の量は噴出物の総量に対して1%以下と非常に少ないことが指摘され、軽石の漂流シミュレーション結果(Nishikawa et al., 2023)とも整合的であった。また、Ishimura and Hiramine(2025)では、漂着量が時間経過(運搬距離)とともに減少し、洋上での速やかな拡散が生じていることも報告された。このように噴火からの時系列に沿った漂流軽石の拡散は2021年FOB噴火を例に明らかとなった。一方、2021年FOB軽石は長時間浮き続けることが内部構造(Takeuchi et al., 2024)と浮遊実験結果(Ishimura and Hiramine, 2025)から示されており、長期間海岸や洋上で滞留し続けることが予想される。そのため、大量に漂着した軽石がある地点でどのようにその量、サイズが変化していくのかは今後の軽石の大量漂流・漂着が生じた際には重要な知見となる。また、地形・地質学的には、堆積物中に挟在する漂着軽石の地層中への固定と当時の堆積環境を考える際には、現在の海岸における漂着軽石の経年変化はモダンアナログとして活用できる。そこで、本研究では、2021年FOB噴火に伴う軽石が大量漂着した南西諸島の石垣島、沖縄本島、奄美大島、喜界島を対象に2021年10-12月、2022年5-6月、2022年10月、2023年10月、2024年10月の5時期において軽石試料を採取し、その堆積量、サイズ、形状、付着生物を記載した。現在、2023年10月までの試料の分析を完了しており、発表では2024年10月までの結果をまとめて報告する。以下では、2023年10月までの結果を述べる。
堆積量に関しては、毎年ほぼ同じ地点で軽石が集まっている部分を対象に採取した。最初の漂着から2022年5-6月までは減少傾向、その後2022年10月まで増加し、2023年10月まで減少する傾向が全体的に認められた。これは、台風などの気象条件も含めて、海岸での軽石の濃集と拡散を反映していると考えられる。単位面積あたりにすると2023年10月でも1 〜10 kgあり、軽石濃集部での量はさほど変化してないと考えられる。一方、海岸全体での堆積面積は明らかに減少しており、海岸で観察した限りでは堆積量は減少傾向と考えられる。この堆積面積に関しては、ドローンによる写真撮影をしているためそれらを組み合わせることで海岸毎の堆積量に換算できると考えられる。
各海岸の大きい方から20個の軽石の長径は時間と共に減少し、そのばらつきも時間と共に小さくなっている。2023年10月の時点でその平均は50-100 mmにおさまっており、Ishimura and Hiramine(2025)で述べられているようにある程度のサイズに収束していく傾向と一致する。
円磨度は初期に漂着したものと同様に、2-4 mm、4-8 mmまで増加し、8-16 mm、16-32 mmに向かって減少するが、その値自体は各地点で異なる。各地点の時系列を追うと、最初の漂着時よりも2022年5-6月の方が若干値が下がる傾向とその後に2023年10月にかけてほぼ横ばいもしくは微増する傾向が認められた。ただし、必ずしもその傾向は強くない。
生物付着に関しては、各海岸の大きい方から20個の軽石を観察し、生物が付着している軽石の割合を算出した。その結果、最初の漂着もしくは2022年5-6月に最も割合が高く、その後減少傾向である。また種類に関しては、最初の漂着ではカルエボシが主であったが、時間経過と共に増加し、2022年10月のものからサンゴが付着するものが認められた。このような傾向はIshimura and Hiramine(2025)で述べられたものと一致し、時間経過と共にその種類が増加する。一方、最近の生物が付着する軽石の割合の減少は、新たな漂着の減少や海岸での摩耗・破砕作用が考えられる。
堆積量に関しては、毎年ほぼ同じ地点で軽石が集まっている部分を対象に採取した。最初の漂着から2022年5-6月までは減少傾向、その後2022年10月まで増加し、2023年10月まで減少する傾向が全体的に認められた。これは、台風などの気象条件も含めて、海岸での軽石の濃集と拡散を反映していると考えられる。単位面積あたりにすると2023年10月でも1 〜10 kgあり、軽石濃集部での量はさほど変化してないと考えられる。一方、海岸全体での堆積面積は明らかに減少しており、海岸で観察した限りでは堆積量は減少傾向と考えられる。この堆積面積に関しては、ドローンによる写真撮影をしているためそれらを組み合わせることで海岸毎の堆積量に換算できると考えられる。
各海岸の大きい方から20個の軽石の長径は時間と共に減少し、そのばらつきも時間と共に小さくなっている。2023年10月の時点でその平均は50-100 mmにおさまっており、Ishimura and Hiramine(2025)で述べられているようにある程度のサイズに収束していく傾向と一致する。
円磨度は初期に漂着したものと同様に、2-4 mm、4-8 mmまで増加し、8-16 mm、16-32 mmに向かって減少するが、その値自体は各地点で異なる。各地点の時系列を追うと、最初の漂着時よりも2022年5-6月の方が若干値が下がる傾向とその後に2023年10月にかけてほぼ横ばいもしくは微増する傾向が認められた。ただし、必ずしもその傾向は強くない。
生物付着に関しては、各海岸の大きい方から20個の軽石を観察し、生物が付着している軽石の割合を算出した。その結果、最初の漂着もしくは2022年5-6月に最も割合が高く、その後減少傾向である。また種類に関しては、最初の漂着ではカルエボシが主であったが、時間経過と共に増加し、2022年10月のものからサンゴが付着するものが認められた。このような傾向はIshimura and Hiramine(2025)で述べられたものと一致し、時間経過と共にその種類が増加する。一方、最近の生物が付着する軽石の割合の減少は、新たな漂着の減少や海岸での摩耗・破砕作用が考えられる。