日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 U (ユニオン) » ユニオン

[U-08] Geoscience Research/Education Across Language And Cultural Boundaries 2: Organization Perspectives

2025年5月27日(火) 15:30 〜 17:00 展示場特設会場 (1) (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:Tong Vincent(Northumbria University)、早川 裕弌(北海道大学地球環境科学研究院)、小口 千明(埼玉大学大学院理工学研究科)、Wang Ting(Hokkaido University)、Chairperson:Vincent Tong(Northumbria University)、小口 千明(埼玉大学大学院理工学研究科)、Ting Wang(Hokkaido University)、早川 裕弌(北海道大学地球環境科学研究院)


15:30 〜 16:30

[U08-01] 学会発表における多言語化の挑戦

★招待講演

*高橋 幸弘1 (1.北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻)

キーワード:多言語化、学会発表、自動翻訳

サイエンス特に地球惑星科学にあっては、その学術的な性質上、特に強い国際性が求められる。JpGUは、AGUやEGUとの交流を基盤として発展してきた経緯もあり、英語での発表や、日本語の発表であってもプレゼン資料の英語表記とすることを、参加者に強く呼びかけてきた。現在では英語セッションの割合は40%台から70%となり、国内開催される地球惑星科学分野以外の学会に比べ、高い数字になっている。言うまでもなく、英語を用いたコミュニケーションは科学研究の国際標準であり、現状ではそれを避けて通ることはできない。一方、英語を話すのは世界人口の2割程度、そのうちネイティブスピーカーは1/3と決して大勢ではない。日本を含め、日常的に英語を話さない国の人々にとっては、科学研究と同じように英語のスキルが重要な位置を占めており、大きなハンディキャップになってきたのは事実である。今日、欧米など先進国以外の、アジアやグローバルサウスと分類される国々を中心に研究者の大幅な増加が起きており、学術論文の英語比率は下がっている。近年のAIの発達は、私たちの言語環境を大きく変えようとしている。現状のテキストベースでのリアルタイム翻訳サービスは必ずしも満足のできるレベルにないが、その改良は高速で進むと思われ、音声同時通訳も近い将来実現されるのではないかと想像する。その時、科学研究は大きな変換点に立つと予想する。言語の壁がほぼ完全になくなったとき、どういう科学コミュニティが形成されていくのかを見据えながら、世界の潮流に遅れないよう、学会としての取り組みを戦略的に進めていくべきである。