13:55 〜 14:15
[U11-01] 令和6年9月に能登半島北部に記録的な大雨をもたらした線状降水帯の発生要因
★招待講演
キーワード:線状降水帯、対流システム、前線上の低気圧、海面からの水蒸気供給
令和6年9月21日から22日にかけて、石川県能登半島北部を中心に、秋雨前線上を東進する低気圧や台風第14号から変わった温帯低気圧の影響により、記録的な大雨となった。特に21日の午前には線状降水帯が発生し、輪島では1時間降水量の最大が121mm、3時間降水量が220mmで観測史上1位の記録を更新した。大雨の発生した地域は令和6年の元日に発生した能登半島地震の被害域とも重なり、土砂災害や河川の氾濫による甚大な被害が生じた。
線状降水帯が発生した21日には、日本海に秋雨前線が停滞し、前線の南側では暖かく湿った南西風、北側では冷涼な北東風が吹いており、前線付近で風の収束が強まっていた。20日午後に朝鮮半島付近で発生した低気圧が前線上を東進し、21日午前には能登半島に接近した。前線上の低気圧の接近により、能登半島付近で暖かく湿った南西風が強まり、能登半島への多量の水蒸気流入が持続した結果、発達した積乱雲が次々と発生し、線状降水帯が発生したと考えられる。また、線状降水帯の発生時には、対馬海峡から能登半島沖にかけての海面水温が平年に比べて5℃程度高くなっており、能登半島付近に流入する空気は日本海から大量の水蒸気供給を受けていた。非静力学気象モデルを用いて、日本海の海面水温を平年値に置き換える数値実験を行ったところ、実際の海面水温分布を与えた実験と比較し、前線上を東進する低気圧の発達が抑えられ、線状降水帯に伴う雨量も減少した。海面水温が高いことで、海面から大気への顕熱・潜熱フラックスが増加して大気の状態が非常に不安定となり、また前線上の低気圧の発達が強まって水蒸気流入量がさらに増加したことで、線状降水帯の雨量が増大したと考えられる。
線状降水帯が発生した21日には、日本海に秋雨前線が停滞し、前線の南側では暖かく湿った南西風、北側では冷涼な北東風が吹いており、前線付近で風の収束が強まっていた。20日午後に朝鮮半島付近で発生した低気圧が前線上を東進し、21日午前には能登半島に接近した。前線上の低気圧の接近により、能登半島付近で暖かく湿った南西風が強まり、能登半島への多量の水蒸気流入が持続した結果、発達した積乱雲が次々と発生し、線状降水帯が発生したと考えられる。また、線状降水帯の発生時には、対馬海峡から能登半島沖にかけての海面水温が平年に比べて5℃程度高くなっており、能登半島付近に流入する空気は日本海から大量の水蒸気供給を受けていた。非静力学気象モデルを用いて、日本海の海面水温を平年値に置き換える数値実験を行ったところ、実際の海面水温分布を与えた実験と比較し、前線上を東進する低気圧の発達が抑えられ、線状降水帯に伴う雨量も減少した。海面水温が高いことで、海面から大気への顕熱・潜熱フラックスが増加して大気の状態が非常に不安定となり、また前線上の低気圧の発達が強まって水蒸気流入量がさらに増加したことで、線状降水帯の雨量が増大したと考えられる。