14:55 〜 15:15
[U11-04] 令和6年能登半島豪雨を対象とした降雨流出・洪水氾濫一体解析
★招待講演
キーワード:能登半島豪雨、地形変化、洪水氾濫、気候変動
令和6年9月に能登半島北部を中心に発生した大雨により、同年1月の能登半島地震で被災した地域が洪水災害に見舞われ、複合災害が発生した。温暖化の進行に伴い、豪雨災害の頻発・激甚化が懸念される中、今後、地震と豪雨が短期間に連続して発生する複合災害の事例も増加すると考えられる。さらに、大規模地震の影響が残る状態で豪雨が発生した場合、地震が豪雨災害に影響を及ぼす「連鎖複合災害」となる可能性も検討する必要がある。 さまざまな連鎖的な影響が想定されるが、本発表では、特に地震による地形変化が広域の氾濫に与える影響に着目する。能登半島地震では沿岸部を中心に1~4 m程度隆起したことが報告されている。沿岸部の地形変化は、豪雨に伴う洪水の流出や氾濫水の広がりに影響を及ぼす可能性がある。本研究では、能登半島北部を対象に、降雨流出と洪水氾濫を統合的に解析する物理的な水文モデルを適用し、地震によって発生した地殻変動の影響を考慮したシミュレーションを実施する。本研究で用いるモデルは、Rainfall-Runoff-Inundation (RRIモデル)と呼ばれるものであり、空間解像度150 mで能登半島北部全体を対象とする。ただし、様々な場所で発生する氾濫の影響をより詳細に再現するために、降雨流出と洪水氾濫の解像度を変化できる改良版のRRIモデルを応用する。そのうえで、輪島市を流れる河原田川下流部で発生した洪水氾濫の現象に注目し、地震による河口付近の隆起が洪水氾濫に及ぼす影響を示す。