15:50 〜 16:10
[U14-06] 地球人間圏科学の特色を生かした活動と課題
★招待講演
キーワード:地球表層システム、人新世、多圏相互作用、地球の価値
地球惑星科学連合の5つの科学セクション名を構成する単語群―宇宙、惑星、固体地球、大気、水圏、生命圏、人間圏、そして地球(ジオ)は、自然界を網羅するとともに、地球が誕生し、多様化・複雑化してきた歴史を想起させる。地球上に最後に現れた人間圏が最初に消え去ることは疑う余地がない。人間が子孫の存続を望み、科学が人間の幸福に貢献すべきであるならば、地球人間圏科学における「地球」という単語には「人間の存続を支える地球」という限定的な意味が与えられることになる。この限定は、「地球の価値(人間にとっての)を評価する」という観点を新たに持ち込むことになるため、逆に純粋自然科学的地球観を超えた意味を「地球」に付与することにもなる。
人間圏における大加速が、地球表層環境を完新世のそれから大きく一脱させていることを根拠に、地球は新しい地質時代(人新世)に突入した、とする意見がある。地球温暖化に代表される気候変動や、それに伴う自然災害リスクの増加、生態系機能の低下、資源の枯渇や人工廃棄物汚染など、人間圏の存続を脅かす状況が生じている。こうしたテーマを扱った最先端研究がNatureやscienceに頻繁に掲載されるようになってきている。高等学校の地学基礎や必履修科目である地理総合の教科書でも、こうした課題が大きく取り上げられている。地球・自然の価値を再発見・再評価し、その機能を回復・増強していくことによって、人間圏の危機を克服し、科学が人類に幸福をもたらすための探究が、地球人間圏科学が描いてきた夢ロードマップを支えてきていると理解している。この方針は、未来も変わることなく存続し、発展させていくべきであると考える。
地球惑星科学連合は、5つのセクションにしか、わかれていない。5つだけのメリットをいかして、各セクションが、共通単語である地球(geo)をどう位置づけようとしているのかをセクションの内で共有し、それを手がかりにして、セクションを横断して、地球とは何か、様々な角度から幅広く議論を深めていくことが、未来の世代から期待されていることではないだろうか。多圏相互作用の長い歴史の末に成立した人間圏の奥深さを学び、より大きな枠組みのなかで、幅広い視点から、地球と人間との相互作用に関する理解を様々な時空間尺度において深めていくことが、地球人間圏科学が取り組むべき大きな課題であろう。
人間圏における大加速が、地球表層環境を完新世のそれから大きく一脱させていることを根拠に、地球は新しい地質時代(人新世)に突入した、とする意見がある。地球温暖化に代表される気候変動や、それに伴う自然災害リスクの増加、生態系機能の低下、資源の枯渇や人工廃棄物汚染など、人間圏の存続を脅かす状況が生じている。こうしたテーマを扱った最先端研究がNatureやscienceに頻繁に掲載されるようになってきている。高等学校の地学基礎や必履修科目である地理総合の教科書でも、こうした課題が大きく取り上げられている。地球・自然の価値を再発見・再評価し、その機能を回復・増強していくことによって、人間圏の危機を克服し、科学が人類に幸福をもたらすための探究が、地球人間圏科学が描いてきた夢ロードマップを支えてきていると理解している。この方針は、未来も変わることなく存続し、発展させていくべきであると考える。
地球惑星科学連合は、5つのセクションにしか、わかれていない。5つだけのメリットをいかして、各セクションが、共通単語である地球(geo)をどう位置づけようとしているのかをセクションの内で共有し、それを手がかりにして、セクションを横断して、地球とは何か、様々な角度から幅広く議論を深めていくことが、未来の世代から期待されていることではないだろうか。多圏相互作用の長い歴史の末に成立した人間圏の奥深さを学び、より大きな枠組みのなかで、幅広い視点から、地球と人間との相互作用に関する理解を様々な時空間尺度において深めていくことが、地球人間圏科学が取り組むべき大きな課題であろう。