JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[EE] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS09] [EE] 成層圏-対流圏相互作用 ―統一領域としての新しい視点―

2017年5月24日(水) 10:45 〜 12:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:江口 菜穂(Kyushu University)、Rei Ueyama(NASA Ames Research Center)、Sean M Davis(NOAA Boulder)、Seok Woo Son(Seoul National University)

[AAS09-P21] On the three-dimensional residual mean flow balanced with nonconservative terms

*木下 武也1佐藤 薫2 (1.海洋研究開発機構、2.東京大学 大学院理学系 地球惑星科学専攻)

キーワード:meridional circulation, middle atmosphere

波と平均場の相互作用を記述する変形オイラー平均 (TEM)系は、中層大気の力学的な子午面循環を理解する上で非常に有用な診断ツールである。また1980年代からTEM系を3次元に拡張する研究が行われ、理論上は純粋な3次元TEM系の導出に成功していると考えられている。しかし解析を行う上で、特に物質輸送 (残差流)においてはいくつか問題がある。例えば、2次元残差流と異なり、3次元残差流の水平成分にはバランス流 (地衡流)、鉛直成分には温位面のゆがみに伴う流れが含まれること、さらに準停滞性惑星波が卓越する冬半球成層圏では、惑星波そのものによる流れが無視できないこと等である。これらの流れは実質的な物質輸送を起こさない流れと考えられている。そこで、本研究では非保存項(特に非断熱加熱率)と2次元残差流の関係に着目し、非保存項とバランスする3次元残差流の導出を新たには行う。