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[AHW32-23] 亜寒帯深湖の熱環境と気候変動への応答:不凍化がもたらす生態系への影響評価
キーワード:non-freezing, heat storage change, climate change, deep lake
ケッペンの気候区分によると,北海道は亜寒帯の南限に位置するが,存在する湖沼は2回循環の温帯湖に属する.この研究では,北海道の深湖である倶多楽湖(くったらこ)を例とし,最近の同湖の不凍化現象に着目して結氷・未結氷の熱的な臨界条件を決定し,併せて,将来の永年不凍化がもたらす生態系への影響評価を定量的に考える(Fig. 1).ここでは,3年余の水温データ・水文気象データから,倶多楽湖の貯熱量変化の経年変動を得た.結果として,冬季の累積貯熱量変化が-500 W/m2以上であれば,倶多楽湖は完全結氷しないことがわかった.また,同貯熱量変化の気象要素に対する感度解析から,この湖は約20年後には永年不凍湖になると判断された.