[AHW34-P13] 伊豆諸島各島における水質と地質の関係性
キーワード:湧水、地下水、玄武岩質火山、流紋岩質火山、伊豆諸島
伊豆諸島を中心に、地質条件が湧水や地下水に与える影響を検討した。玄武岩質火山である伊豆大島、利島、三宅島、八丈島と流紋岩質火山である新島、神津島における湧水や河川水などの水試料全147試料についてICP発光分光分析法、イオンクロマトグラフィーを用いて、各種陽イオン、陰イオンの分析を行った。また、各島83か所における岩石試料の成分分析を蛍光X線分析装置(XRF)を用いて行った。
その結果、海水組成比Mg²⁺/Cl⁻と比較して玄武岩質火山地域の湧水・地下水にはMg²⁺の含有が多く、流紋岩質火山地域の湧水・地下水にはMg²⁺の含有が少ない傾向が見られた。
また、Mg²⁺/Ca²⁺を比較した結果、玄武岩質火山地域のほとんどの水試料と岩石組成比の一致が見られたが、大島の筆島付近で採水した水試料については岩石組成比とのずれが見られ、斑晶の多い筆島火山の岩石の風化プロセスとの関係が考えられる。
さらに、海水組成比SO₄²ー/Cl⁻と水試料を比較した結果、大島の一部と三宅島の水試料には火山ガス由来と思われるSO₄²-が多く含まれていた。
その結果、海水組成比Mg²⁺/Cl⁻と比較して玄武岩質火山地域の湧水・地下水にはMg²⁺の含有が多く、流紋岩質火山地域の湧水・地下水にはMg²⁺の含有が少ない傾向が見られた。
また、Mg²⁺/Ca²⁺を比較した結果、玄武岩質火山地域のほとんどの水試料と岩石組成比の一致が見られたが、大島の筆島付近で採水した水試料については岩石組成比とのずれが見られ、斑晶の多い筆島火山の岩石の風化プロセスとの関係が考えられる。
さらに、海水組成比SO₄²ー/Cl⁻と水試料を比較した結果、大島の一部と三宅島の水試料には火山ガス由来と思われるSO₄²-が多く含まれていた。