JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS24] [JJ] 海洋と大気の計測技術ーセンサーからプラットフォームまでー

2017年5月22日(月) 15:30 〜 17:00 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:安藤 健太郎(海洋研究開発機構)、Hiroshi Uchida(JAMSTEC Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology)、石原 靖久(国立研究開発法人海洋研究開発機構)

[AOS24-P06] 観測船「みらい」搭載ライダーによる水蒸気、雲、アエロゾルの海上観測

*谷口 京子1松井 一郎2西澤 智明3清水 厚3勝俣 昌己1 (1.国立研究開発法人海洋研究開発機構、2.mss、3.国立研究開発法人国立環境研究所)

キーワード:ライダー、海上大気観測、水蒸気、雲、エアロゾル、船上観測

ライダーは、観測対象へ光線を発振し、その後方散乱とそれにかかった時間を計測するアクティブリモートセンシング技術である。発振光線の波長選定により分子大の粒子をも観測対象とすることが可能であり、空間的高分解能かつ連続性に優れた観測データは、対象物の複雑な分布を捉えることが出来る。このようなライダーの特徴は、大気中で変動する水蒸気、雲、そしてエアロゾル観測に最適である。
一方、ライダーに限らず海上の大気観測の拠点は限定的であり、沿岸・諸島での観測点を除くと極めて稀である。しかしながら、地球表面の多くが海に覆われていることから、海洋と大気の相互作用は大きいと考えられる。この相互作用の本質を捉えるには海上観測の拠点が不可欠であり、船上観測はその一例である。そこで、我々は観測船「みらい」へ大気観測用ライダーを設置した。
舶用に改良した「みらい」ライダーは、現在までに大気中の水蒸気、雲とエアロゾルの鉛直分布観測に広い海域において成功し、連続したデータから大気の時間変動を詳細に見ることができる。また、これらの観測データを水蒸気混合比などの物理変数へ変換することで、観測船「みらい」で実施されたほかの観測等との比較が可能になり、ライダー観測精度も評価することができる。