[AOS30-P06] 豊後水道における栄養塩濃度の季節・経年変化
キーワード:瀬戸内海、現場観測、栄養塩、底入り潮
瀬戸内海西部に位置する豊後水道は、沿岸域と外洋をつなぐ水路である。豊後水道の水温や塩分分布は、外洋から沿岸域への低温・富栄養な黒潮系亜表層水の周期的な進入現象(底入り潮)の影響を強く受けると示唆されている。本研究では豊後水道の栄養塩に着目し、季節的・経年的にどのような変動をするのか明らかにすることを目的とした。
本研究では、1991年から2005年までの愛媛県農林水産研究所水産研究センターにより毎月1回行われている沿岸定線調査より得られた3種類の栄養塩(硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩)と水温、塩分データを用いて豊後水道の南北断面における時空間変動を解析した。
その結果、硝酸塩濃度は全ての季節において豊後水道南部の陸棚斜面付近で高くなっており、夏季には比較的高濃度の水塊が底層全体にも広がっていた。また、硝酸塩濃度の各季節の経年変化も硝酸塩濃度の高い豊後水道南部の陸棚斜面付近で大きくなっていた。さらに、夏季の豊後水道全域では中層から底層にかけての経年変化が大きくなっていた。これは、底入り潮の経年変動の影響によるものと考えられる。
本研究では、1991年から2005年までの愛媛県農林水産研究所水産研究センターにより毎月1回行われている沿岸定線調査より得られた3種類の栄養塩(硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩)と水温、塩分データを用いて豊後水道の南北断面における時空間変動を解析した。
その結果、硝酸塩濃度は全ての季節において豊後水道南部の陸棚斜面付近で高くなっており、夏季には比較的高濃度の水塊が底層全体にも広がっていた。また、硝酸塩濃度の各季節の経年変化も硝酸塩濃度の高い豊後水道南部の陸棚斜面付近で大きくなっていた。さらに、夏季の豊後水道全域では中層から底層にかけての経年変化が大きくなっていた。これは、底入り潮の経年変動の影響によるものと考えられる。