[AHW34-P16] 別府温泉の流動経路と微動アレイ探査によるS速度分布との関係
キーワード:別府、微動探査、温泉流動経路
別府温泉では、大沢ほか(1994)及び、大沢・由佐(1996)により、別府温泉南部地域並びに北部地域における温泉水の流動経路が明らかにされている。これらの流動経路は、泉質ごとに3~4種類に区分され、立体的に重なり合いながら、分岐や変曲が見られる。
これらの流動経路と地質構造との関係を明らかにするため、半径0.6m~350mの微動アレイ探査を105地点で実施し、S波速度の三次元分布を明らかにした。
その結果、南部地域においては、標高-300mにある透水性が低い基盤とみられるS波速度の速い領域にNa-Cl型の温泉流路が遮られ、それらの両側に回り込んでいることが明らかとなった。
一方、北部地域では、Ca-Mg-HCO3型の流路が、標高-100~-200mにおける透水性が低いS波速度の高い領域にぶつかって北方に変曲していた。そして、標高-400~-600mでは、透水性が比較的高いS波速度が中程度の領域部分を、Na-Cl型の温泉が通過して東方に流下していた。
これらの流動経路と地質構造との関係を明らかにするため、半径0.6m~350mの微動アレイ探査を105地点で実施し、S波速度の三次元分布を明らかにした。
その結果、南部地域においては、標高-300mにある透水性が低い基盤とみられるS波速度の速い領域にNa-Cl型の温泉流路が遮られ、それらの両側に回り込んでいることが明らかとなった。
一方、北部地域では、Ca-Mg-HCO3型の流路が、標高-100~-200mにおける透水性が低いS波速度の高い領域にぶつかって北方に変曲していた。そして、標高-400~-600mでは、透水性が比較的高いS波速度が中程度の領域部分を、Na-Cl型の温泉が通過して東方に流下していた。