JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ]Eveningポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG36] [JJ] 海岸低湿地における地形・生物・人為プロセス

2017年5月20日(土) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

[HCG36-P04] アリューシャン列島アダック島ハベン湖周辺の植生変遷

*野口 真1藤木 利之1奥野 充2ガルティエリ リン3サラータ ブレン4鳥井 真之5和田 恵治6中村 俊夫7ウエスト ディクシー8 (1.岡山理科大学、2.福岡大学、3.シアトル大学、4.フグロNV、5.熊本大学、6.北海道教育大学、7.名古屋大学、8.カンザス大学)

キーワード:テフラ、花粉分析、植生変遷、泥炭堆積物、木炭片

アダック島(アリューシャン列島中央部)の植生変化を調べるため,ハベン湖で採取されたコア試料(ADK13083002)で花粉分析を行った。コア試料には40 Years(0.4 cal kBP),YBO(3.6 cal kBP),Sandwich(4.7 cal kBP),Intermediate(7.2 cal kBP),Main(9.5 cal kBP),Gritty(10 cal kBP)の6層のテフラが見られた。花粉分析の結果,堆積物には4つの花粉帯(上層からHL-1~4)が認められた。HL-1はキンポウゲ科(Ranunclaceae)とガンコウラン属(Empetrum)が優占していた。HL-2はイネ科(Poaseae),キンポウゲ科,ガンコウラン属が優占していた。HL-3はイネ科,ガンコウラン属が優占していた。HL-4はイネ科,カヤツリグサ科(Cyperaceae),ガンコウラン属,ヒカゲノカズラ科(Lycopodiaceae)が優占していた。また,木炭片がMainテフラ直下で少し増加し,Intermediateテフラ直上で大きく増加したことから,アレウト族が定住を始めたのは約9,500年前であると考えられる。