[MIS12-P02] DEMETER衛星のスペクトル・波形データを用いた衛星高度で検知された地震先行電離圏擾乱の発生領域推定
キーワード:地震、電離圏、DEMETER衛星
地震に関連する電磁気現象として大気圏および電離圏擾乱は1980年代後半ごろから指摘されてきた。これらの擾乱は、比較的大きなマグニチュードの地震前でも変動が微少であるので、先行現象の存否を示すには大量なイベント収集による統計的な評価が求められる。その意味で、2004年6月にフランスCNESによって地震電磁気衛星DEMETERが打ち上げられ、地震に先行する夜間VLF帯電磁波強度減少現象がM4.8以上の地震、震央距離が500 km以内、地震発生前4時間前に見いだされた。本研究では、この現象の原因を探るため、VLF帯電波強度スペクトルデータ(連続2秒サンプリング・サーベイデータ)およびバーストデータ(波形データ)を用いて、地震の前のホイスラー波の強度に関して統計および事例解析を行った。その結果、地震の前にD層下部が降下していると推測できる結果を得た。