JpGU-AGU Joint Meeting 2017

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[JJ]Eveningポスター発表

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[O-06] [JJ] 日本のジオパーク-しくじりから見えてくるジオパークの理想像-

2017年5月20日(土) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

[O06-P08] 雪国ジオパークフォーラム2017の開催について

*金 潔1中三川 洸太1沼倉 誠1金野 寛子1山崎 由貴子1加賀美 典明1 (1.湯沢市ジオパーク推進協議会)

キーワード:ジオパーク、雪国ジオパークフォーラム

ゆざわジオパークの範囲である湯沢市は、特別豪雪地帯に指定されている。特別豪雪地帯は、豪雪地帯対策特別措置法によって定められており、積雪量の多い豪雪地帯の中でも積雪量が特に多く、且つ積雪によって長期間自動車の交通が途絶する等により、住民の生活に著しい支障が生じる地域が指定されている。実際に現場へ赴き、五感で地球を感じることが醍醐味とされるジオパークにとって、積雪は活動を困難にする障害となっている。しかし、特定の地域に期間限定で現れる雪は、非常に優れた資源に成り得るものである。雪国ジオパークフォーラムは豪雪に悩む地域の人々が一堂に会し、雪の資源としての可能性を探り交流人口の拡大を目指す場として、2016年2月に第1回目が開催され、今年の1月に第2回目が開催された。日本ジオパークネットワークに属する正会員と準会員の中で、ジオパークの地域に特別豪雪地帯を含む地域はゆざわジオパークを含めて14地域あり、7地域が今回の雪国ジオパークフォーラム2017に参加した。また、東北のジオパークをはじめとして、特別豪雪地帯を含まない地域からも多数参加があり、参加人数は約100人だった。
雪を資源とするためには、雪を活用した観光事業を開発し、それらが継続できるための受け入れ態勢の整備が必要である。同フォーラムでは講師を招き、冬のジオツアーの企画や広報の方法や、冬のジオツーリズムにおけるリスクマネジメントについての講演会を開催した。また、フォーラムの参加者同士で冬のジオツアーの紹介方法や冬のジオパークの危険対策について話し合うワークショップも開催された。フォーラム前日にはエクスカーションとして実際にゆざわジオパークで冬のジオツアーを体験してもらい、今後ツアーとして成り立つかどうかなど、ジオパーク関係者から見た率直な意見を収集することができた。積雪期のジオツアーでは、道を確保するための除雪や雪踏みなどの事前準備や、当日の雪に慣れていない人への対処、雪道での緊急時の対応など、積雪のない時期のジオツアーでは必要のない部分にも注意を払わなければならない。更に、雪という資源に大きな価値を感じるのはどのような人なのか、そしてどのようにすればそれらの人へ有効に情報を伝えることができるのかも、雪を資源としていかに有効に活用するかにとって重要である。本発表では、フォーラムの報告と共に、積雪時のジオーリズムの在り方について議論する。