[PPS07-P02] 水星探査機MESSENGERの観測データに基づく水星外部磁場の周期特性
キーワード:水星、メッセンジャー、マグネトポーズ
MESSENGER(MErcury Surface, Space Environment, Geochemistry, and Randing)は初めて水星の周回軌道に投入された探査機であり、2011年から約4年にわたって磁場をはじめとする電磁環境観測を行った。このデータに基づき、水星のマグネトポーズとバウショックの平均的な形状と位置が決定された(Winslow et al., 2013)。さらに時間変化する磁気圏磁場によって水星コアで誘導される磁場の研究から、測地学的な方法とは独立に水星コアの半径が推定された(Johnson et al., 2016)。
しかし、今のところ水星外部磁場の変動周期としては水星の軌道離心率が大きいことによる年周変化のみが考慮されている。一般に複数の周期で電磁誘導現象を考えることができれば、導体球(又は球殻)の厚さと電気伝導度のパラメタの分離など、天体の内部電気伝導度構造についてより精度の良い情報を得られることが期待される。そこで本研究では水星外部磁場変動の周期特性を見積もるために磁場変動の指標としてサブソーラーディスタンスに着目した。マグネトポーズは天体の固有磁場と太陽風のバランスで決定されるので、サブソーラーディスタンスは外部磁場変動の指標となり得る。
今回の発表では、まずMESSENGER探査機の取得した15水星年分のベクトル磁場データからマグネトポーズの位置を同定し、それをサブソーラーディスタンスに変換、さらにその時間変化を解析することで水星外部磁場の周期特性を調べた結果について報告する。
しかし、今のところ水星外部磁場の変動周期としては水星の軌道離心率が大きいことによる年周変化のみが考慮されている。一般に複数の周期で電磁誘導現象を考えることができれば、導体球(又は球殻)の厚さと電気伝導度のパラメタの分離など、天体の内部電気伝導度構造についてより精度の良い情報を得られることが期待される。そこで本研究では水星外部磁場変動の周期特性を見積もるために磁場変動の指標としてサブソーラーディスタンスに着目した。マグネトポーズは天体の固有磁場と太陽風のバランスで決定されるので、サブソーラーディスタンスは外部磁場変動の指標となり得る。
今回の発表では、まずMESSENGER探査機の取得した15水星年分のベクトル磁場データからマグネトポーズの位置を同定し、それをサブソーラーディスタンスに変換、さらにその時間変化を解析することで水星外部磁場の周期特性を調べた結果について報告する。