JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ]Eveningポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-PS 惑星科学

[P-PS07] [JJ] 惑星科学

2017年5月25日(木) 15:30 〜 16:45 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

[PPS07-P04] エピポーラ拘束を用いた小惑星画像の対応点決定における精度向上手法

*大山 順平1太田 直哉1尾川 順子2 (1.群馬大学、2.宇宙航空研究開発機構)

キーワード:エピポーラ拘束、基礎行列、小惑星画像、対応点、AKAZE

はやぶさ2などの小惑星の探査では、小惑星の形状を探査機が小惑星に到着した後に撮影された画像から復元する必要が生じる。その処理の際には、異なった位置から撮影された画像間で、小惑星上の同一点の画像上で位置を決定する必要がある。これを画像処理を用いて自動で行うために、画像の特徴点を抽出し、それぞれの画像での特徴点の類似度を元に対応を取るが、この評価基準だけでは誤対応が比較的多く含まれる。しかし、剛体を異なった位置から撮影した時に画像上の対応点に成り立つ関係であるエピポーラ拘束を用いることで、誤対応を除去することができると考えられる。本報告ではこの実験を行った。実験ではJAXAで作成した小惑星の模型を撮影した画像を用い、画像特徴はAKAZE(Alcantarilla et al. 2013)を用いた。また、正しい対応か否かの判定は目視によった。その結果、特徴点の類似度のみで対応を決定した場合に正解率が68%であった画像では、エピポーラ拘束を用いるこにより97%に向上した。このことより、小惑星画像の対応点決定処理でエピポーラ拘束を用いることは有効であると考えられる。