JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ]Eveningポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-PS 惑星科学

[P-PS07] [JJ] 惑星科学

2017年5月25日(木) 15:30 〜 16:45 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

[PPS07-P06] 地球接近天体(1566)Icarusとその同一起源候補天体2007 MK6の近赤外測光観測

*櫻井 友里1浦川 聖太郎2高橋 隼3谷川 智康4中村 小百合5はしもと じょーじ1 (1.岡山大学大学院自然科学研究科、2.日本スペースガード協会、3.兵庫県立大学、4.三田祥雲館高校 、5.岡山大学理学部)

キーワード:小惑星、測光、地球接近天体

地球接近天体(1566)Icarusの自転周期はラブルパイル構造の天体が分裂すると言われている自転周期2.2時間より少しだけ長い2.2726時間と推定されている(Warner, 2015).また,地球接近天体2007 MK6は,軌道計算の結果からIcarusを起源とする天体であることが示唆されている(Ohtuska et al., 2007).直径1km程度のIcarusにはYORP効果が働いて自転が速くなる可能性があることを考えると,「YORP効果によってIcarusの自転周期が速くなり,Icarusから2007 MK6が分裂した.分裂の過程でIcarusは2007 MK6に角運動量を渡し,現在のIcarusの自転周期は2.2時間よりも少し長い2.2726時間になった」という仮説を立てることができる.この仮説を検証するため,西はりま天文台の2mなゆた望遠鏡と近赤外線撮像装置NICを用いて,J, H, Ksの3バンドでIcarusと2007 MK6に対して3色同時測光観測をおこなった.2007 MK6がIcarusから分離したのであれば,両者の反射スペクトルは同じであると期待される.また,近い過去に分裂したならば,天体の表面には分裂によって露出した宇宙風化の影響をほとんど受けてない新しい面が存在する.表面に宇宙風化に起因する不均一があるかどうか確認することで,分裂の可能性を検討することができる.
Icarusの観測は2015年6月18日~6月21日に,2007 MK6の観測は2016年6月15日~6月18日に実施した.NICの視野内に対象天体と標準星を同時に入れることができなかったため,対象天体と標準星は交互に撮像した.標準星は対象天体の近傍にあるG2V型星を使い,標準星の各バンドの明るさは2MASSのカタログ値を使用した.Icarusと2007 MK6それぞれについて反射スペクトルを決定するとともに,自転にともなう反射スペクトルの変化から表面の不均一について推定した.また,Icarusと2007 MK6の反射スペクトルを比較することで,起源について考察した.