[PPS08-P11] 月隕石NWA2977のU-Pbシステマティックス
月隕石は、月の未探査領域に関する新たな知見を与えてくれるかもしれないという点で重要なサンプルである。NWA 2977は、2005年にモロッコで発見されたかんらん石斑れい岩質の月隕石である。現時点で、サンプル中の細長い領域に、衝撃による溶融と急冷で生じる明瞭なショックメルトベインが見つかっている。
本研究では、NWA 2977の熱史を明らかにするために、東京大学の二次元高分解能二次イオン質量分析装置(NanoSIMS)を用いたショックメルトベイン内外のPhosphateの局所U-Pb分析を行った。大半のPhosphateの分析から3132±67Ma(1σ)の結晶化年代が得られた一方、ショックメルトベイン外のPhosphate 1粒からは、極めて最近(<346 Ma)のショックイベントを示すU-Pb系の弱い乱れがみられた。本発表では、NWA2977のμ値(238U/204Pb)についても議論を行う。
本研究では、NWA 2977の熱史を明らかにするために、東京大学の二次元高分解能二次イオン質量分析装置(NanoSIMS)を用いたショックメルトベイン内外のPhosphateの局所U-Pb分析を行った。大半のPhosphateの分析から3132±67Ma(1σ)の結晶化年代が得られた一方、ショックメルトベイン外のPhosphate 1粒からは、極めて最近(<346 Ma)のショックイベントを示すU-Pb系の弱い乱れがみられた。本発表では、NWA2977のμ値(238U/204Pb)についても議論を行う。