[SCG75-P02] 道後温泉の地震後の水位変化について
キーワード:地下水、道後温泉、拡散方程式、地震動、南海地震
愛媛県松山市の道後温泉は,日本で最も有名かつ古い温泉の1つである.過去の南海地震に対して,地震時には自噴の停止や水位の低下を生じ,その後,自噴や水位の回復を繰り返してきた事で知られている.道後温泉の水位について,1946年南海地震後の3ヶ月程度のデータおよび1985-2015年の31年のデータを解析した.この水位データがある期間中,または,期間直前に,松山市では震度4以上の地震が5回発生し,それに伴う道後温泉の水位変化を分析できた。地震発生後1日目以降の水位に注目すると、5回とも水位は上昇する。その上昇のパターンは非常によく似ていて,指数関数的な収束の様子を示す.この地震後の水位上昇については、地下水の運動に関する基礎方程式(一種の拡散方程式)を用いて説明できる.拡散方程式の拡散係数が変化しているかどうかについては確認出来なかった.