[SSS08-P12] 紀伊半島東岸湖沼堆積物に記録された南海トラフ地震津波の再来様式
キーワード:Nankai Earthquakes, tsunami sediments, recurrence pattern
南海トラフ地震の津波履歴を明らかにするために、紀伊半島東岸の三重県大紀町芦浜池、南伊勢町座佐池および薄月池の、直線距離で4㎞程度の範囲内に分布する3つの池において津波堆積物の調査を行った。2013~2016年の4年間で芦浜池から8本、座佐池から13本、薄月池から12本の試料を採取し、計169試料の放射性炭素年代測定を行い、過去数千年間の池の堆積環境の変遷を解明するとともに、津波イベント堆積物を認定した。これに、3つの池から約20㎞南西に位置する、三重県尾鷲市須賀利大池での研究結果を加えた4つの池の津波履歴を検討した。
これらの池では、池によって違いはあるが、おおまかに過去3500年間の津波履歴を検討することが可能となった。それら津波イベントは、主に約3500-3000 yBP、2700-2000 yBP、1300-1000 yBPの期間に記録されていた。このなかでは2700-2000 yBPのものが、どの池においても、もっとも規模が大きい。さらに、それそれぞれは次第に小さくなる2~3回のイベントから構成されている。津波の履歴はいくつかの階層を有するサイクルで構成されているように見える。
これら4つの池に残された記録は、確認できたイベントの時期と相対的な大きさについては同様の傾向を示し、再現性の高いものであると考えられる。このような津波の履歴から、地震の発生様式を検討したい。
これらの池では、池によって違いはあるが、おおまかに過去3500年間の津波履歴を検討することが可能となった。それら津波イベントは、主に約3500-3000 yBP、2700-2000 yBP、1300-1000 yBPの期間に記録されていた。このなかでは2700-2000 yBPのものが、どの池においても、もっとも規模が大きい。さらに、それそれぞれは次第に小さくなる2~3回のイベントから構成されている。津波の履歴はいくつかの階層を有するサイクルで構成されているように見える。
これら4つの池に残された記録は、確認できたイベントの時期と相対的な大きさについては同様の傾向を示し、再現性の高いものであると考えられる。このような津波の履歴から、地震の発生様式を検討したい。