JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-03] [JJ] 地球惑星科学のアウトリーチ

2017年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 A03 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)、小森 次郎(帝京平成大学)、長谷川 直子(お茶の水女子大学)、大木 聖子(慶應義塾大学 環境情報学部)、座長:植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)

14:15 〜 14:30

[G03-15] 岩絵の具づくりを通した地学教育普及

*小森 次郎1 (1.帝京平成大学)

キーワード:体験教室、初等教育、中等教育、地域特化、テフラ、土色

小中学生を対象とした地学実験として岩絵の具の作成を試みた.
日ごろ,自然を触れる機会が少ない子供たちが,土砂や岩石にどのような背景や特徴があるのか,究極に潰すとどのような変化を示すのか等,この作業によって考え,理解するきっかけを得ることができた.美術科目との合同企画にすることで,参加者は容易に実験に取り組むことができ,参加者の反応はたいへん好評であった.また,実施する地域特有の試料や会場の近隣で採取した試料を含めることで地域に特化した企画にすることも可能である.ただし,試料の仮の粉砕など作業の準備を行わない場合は,まる一日におよぶ実験となるため,授業等に取り入れる場合は事前準備と練習が重要となる.用いた道具と実験の流れは以下の通りである.

・道具:ハンマー,金床,鉄乳鉢,磁器乳鉢,木工用ボンド,パレット,画用紙,絵筆,薬包紙,土色帳,作業の振り返り用ワークシート,透過式顕微鏡.顔料にした試料は石灰岩,黒曜石,軽石,スコリア,貝化石,石炭,風化土壌,青金石,トルコ石,クジャク石,紅珊瑚,断層粘土.
・流れ:試料をハンマー,鉄乳鉢,磁器乳鉢で磨滅する -> 顕微鏡で確認し粗ければ再度磁器乳鉢で磨滅 -> 作成した粉末を水で5倍程度に薄めた木工用で絵の具ペースト状にする -> 顔料リストに原材料の破片,粉末,絵の具,をそれぞれ添付・塗布し,ワークシートに作業の様子や試料の特徴等を記録する. -> 簡単な絵を書く.