JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-03] [JJ] 地球惑星科学のアウトリーチ

2017年5月20日(土) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)、小森 次郎(帝京平成大学)、長谷川 直子(お茶の水女子大学)、大木 聖子(慶應義塾大学 環境情報学部)

[G03-P03] 高速硬化接着剤(ホットメルト)を使用した小型岩石サンプリング

*笠間 友博1 (1.神奈川県立生命の星地球博物館)

キーワード:高速硬化接着剤、ホットメルト系接着剤、岩石サンプリング

地層剥ぎ取りにおける接着剤と地層試料との関係では、接着剤は選ばれる立場であるといえる。市場にはさまざまな接着剤が販売されており、選択肢は広がっているが、この発想を逆にして、特定の接着剤を取り上げて、地層試料に対してどのようなことが出来るかを検討した。一般的に地層剥ぎ取りはある程度の時間をかけて作業を行っていので、これを秒単位で接着する高速硬化接着剤を使用することで、どのようなことが出来るかを提案する。高速硬化接着剤はホットメルト系接着剤(HMA)を用いた。高速硬化で大きく制限されるのは剥ぎ取りの面積であった。このため簡単に得られる小面積(グル―ガン用のスティック製品を直接ターボ式ライターで加熱して露頭面に押し付けてできる直径約11㎜の円)で剥ぎ取りを行った。その結果、面積が小さいためサンプリング(HMAサンプリングと呼ぶことにする)というべきものになってしまったが、乾いた露頭面には強力に接着し、新第三系の堆積岩程度までは容易に剥ぎ取ることができ、この試料整理もテキストに貼ることができるなど多くの利点があることが分かった。今後、教育普及分野での活用が期待され、鎌やハンマーに代わる第3のサンプリング手段となっていく可能性もある。