[G04-P02] 富士山をフィールドとした大学生向け分野横断型学習プログラムの実践:地学と美術編
キーワード:地学、美術、野外観察、富士山、分野横断型学習
平成26年度および平成28年度茨城大学教育学部の授業「地学野外実習」を,富士山をフィールドとして行った。地学的な要素に加え,美術的な内容も豊富に盛り込んだ内容とし,双方向の影響(美術的な鑑賞・創作が地学的な理解に及ぼす影響,また地学的な学習が芸術的な鑑賞・創作に及ぼす影響)を探ることを目的とした。本授業では,企画立案の段階から,地学教員・美術科教員が綿密な連携を図るとともに,教育心理学を専門とする教員も積極的に関与し,教育的な効果を計測することとした。
具体的には,野外において,景観のスケッチを積極的に行い,それがフィールドでの観察にどのような影響を及ぼすか,という点に注目した。また,本授業の開始前,終了後に,1)その時点における富士山のイメージを絵で表現する,2)富士山の絵画を鑑賞し,そこから読み取れる情報等を書き出す,の二点を行い,授業前後に富士山に対する理解がどのように変化したかを知る手がかりとした。また,参加学生が提出したレポート・感想文も本授業の成果を図る材料とした。
近年,授業におけるスケッチの効果に疑問を呈する研究も出つつある。しかし,本研究の結果,大学生のレベルでは,観察課題の抽出・観察対象に対する新たな気づきという点で,スケッチすることに費やした多くの時間とエネルギーに見合う,多数の正の効果が得られるように思われる。また,現場での観察の経験は,絵画の鑑賞に様々な新たな,かつ具体的な視点を提供することが示唆された。
具体的には,野外において,景観のスケッチを積極的に行い,それがフィールドでの観察にどのような影響を及ぼすか,という点に注目した。また,本授業の開始前,終了後に,1)その時点における富士山のイメージを絵で表現する,2)富士山の絵画を鑑賞し,そこから読み取れる情報等を書き出す,の二点を行い,授業前後に富士山に対する理解がどのように変化したかを知る手がかりとした。また,参加学生が提出したレポート・感想文も本授業の成果を図る材料とした。
近年,授業におけるスケッチの効果に疑問を呈する研究も出つつある。しかし,本研究の結果,大学生のレベルでは,観察課題の抽出・観察対象に対する新たな気づきという点で,スケッチすることに費やした多くの時間とエネルギーに見合う,多数の正の効果が得られるように思われる。また,現場での観察の経験は,絵画の鑑賞に様々な新たな,かつ具体的な視点を提供することが示唆された。