JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG34] [JJ] 閉鎖生態系と生物のシステム―生物のシステムを介した物質循環

2017年5月20日(土) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:富田ー横谷 香織(筑波大学大学院生命環境科学研究科)、木村 駿太(筑波大学大学院生命環境科学研究科)

[HCG34-P01] 擬似微小重力環境下におけるトマトの生活環

*高瀬 由杏1井上 琴美2阿部 友亮2木村 駿太2富田ー横谷 香織2 (1.國學院高等学校、2.筑波大学)

キーワード:微小重力、トマト

人間が宇宙環境に長期間滞在する際に、必要な食料をその場で確保することが必要となると考えられる。その手段の一つは、植物を宇宙環境で種から栽培し実を収穫し、そこからまた種を採取することである。これまでに、シロイヌナズナが宇宙の微小重力環境下で、正常な生活環(種子の発芽から結実採種まで)を完了することが既に報告されているが、果実を作る植物が、微小重力下で、食糧となる果実を得られるかどうかの詳細は、まだ確かめられていない。本研究は、果実を作る植物として矮性トマトを用い、自作のクリノスタットを用いて擬似微小環境を作出し、地上重力環境と生育の比較実験を行い、擬似微小重力がトマトの生活環に及ぼす影響を調べた。その結果、微小重力環境は、葉や茎および果実の形態的変化や果実の種子が採取できないなどの変化を引き起こした。その原因の1つとして、植物に必須な主要元素の個体内における分布が、異なることがわかった。成長に必要な栄養成分が関係している可能性が考えられたことから、更に葉や実の成分分析を行い、より詳しい検証と考察を行った。