JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG37] [JJ] 熊本地震から学ぶ活断層と地震防災

2017年5月21日(日) 09:00 〜 10:30 A02 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:鈴木 康弘(名古屋大学)、藤原 広行(防災科学技術研究所)、久田 嘉章(工学院大学建築学部)、釜井 俊孝(京都大学防災研究所)、座長:釜井 俊孝(京都大学防災研究所)、座長:藤原 広行(防災科学技術研究所)

10:15 〜 10:30

[HCG37-10] 益城町復興計画における活断層の位置づけ

*宇根 寛1 (1.国土地理院)

キーワード:益城町復興計画、活断層上の土地利用、活断層との共存

平成28年熊本地震により壊滅的な被害を受けた益城町では、震災から復興し、災害に強いまちを築いていくための益城町復興計画を平成28年12月に策定した。その過程で行われた住民アンケートでは、多くの住民が、断層の存在や将来の地震の発生に対する不安があると答えている。この計画策定と並行して、国土交通省都市局では、断層、地盤などの被害要因の調査・分析を行うとともにこれを踏まえた市街地復興のための安全対策のあり方の検討を行い、益城町に情報提供を行った。その中で、益城町市街地中心部を東西に縦断する少なくとも3本の活断層を推定し、町の中心部で土地区画整理事業等により面的な市街地整備を行う際には、事業の計画を、被害リスク回避の観点から活断層上の土地利用に配慮したものとするよう提案している。具体的な土地利用計画等の策定はこれからであるが、活断層の性質を正しく理解し、活断層と共存するまちづくりを目指した取組みとして注目される。