JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT23] [JJ] 環境トレーサビリティー手法の開発と適用

2017年5月23日(火) 09:00 〜 10:30 106 (国際会議場 1F)

コンビーナ:陀安 一郎(総合地球環境学研究所)、中野 孝教(大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 総合地球環境学研究所)、木庭 啓介(京都大学生態学研究センター)、座長:中野 孝教(総合地球環境学研究所)

09:00 〜 09:15

[HTT23-01] 環境研究における多元素同位体マップ手法

*陀安 一郎1SHIN Ki-Cheol1中野 孝教1 (1.総合地球環境学研究所)

キーワード:安定同位体、環境トレーサビリティー

水循環・物質循環過程を示す元素組成や同位体組成情報を用いた環境トレーサビリティー手法は、その中に生息する生物の動態や食物網構造を解明するために活用することができる。人間社会はこれらの循環の中に生きているため、環境トレーサビリティー情報を利用することによって、多様な課題についての環境研究を行うことができる。元素それぞれの循環を理解する基礎的研究と、時空間的な元素分布を明らかにする記述的研究は、発展的研究を行う上で必要である。
総合地球環境学研究所(地球研)が行っている同位体環境学共同研究事業は、環境トレーサビリティーに着目した多元素分析および多元素同位体分析を活用し、全国の研究者と共同研究を行っている。多元素同位体マップ手法を用いた環境特性を明らかにすることによって、生態系の関係性の理解することができる。さらに、地球環境問題の複雑化から、環境研究においては現場の住民や行政機関、または学校教育と連携した取り組みが必要であるという考え方が生まれてきている。本発表においては、環境トレーサビリティーの考え方をもとに、同位体手法をもとにした大学・研究機関連携ついて検討する。