10:45 〜 11:00
[MIS02-01] 火山灰追跡モデルPUFFの開発と空中濃度推定
★招待講演
キーワード:Volcanic ash plume prediction, Emission rate of volcanic ash, Aviation safety, Kuchinoerabu-jima, PUFF model, Himawari-8
航空機が空中の火山灰に突入すると、エンジン停止を始めとする航空機の危機的な被害が発生する。したがって、空中を浮遊する高濃度の火山灰は、航空安全上とても危険な存在であり、リアルタイムで空中の濃度分布を推定する必要がある。国際民間航空機関 (ICAO)の情報では、空中に 2 mg/m3 以上の濃度の火山灰が存在するとき、その領域は航空機にとって危険とされている。この危険領域をリアルタイムで推定するシステムの構築が望まれている。
本研究では、1990年にアラスカ大学で開発された火山灰追跡モデルPUFFに、世界的に見て観測体制が最も充実している桜島火山を対象に開発されたリアルタイム噴出率推定モデルを結合した火山灰輸送拡散モデルについて説明する。さらに、このモデルを2015年5月に噴火した口永良部島火山に応用し、屋久島での降灰地上観測から空中を浮遊する火山灰の濃度の推定を行った結果を紹介する。空中の火山灰は「ひまわり8号」の衛星画像と同様の輸送拡散を示し、8時間後に火口から200km離れた地点に移動しても100 mg/m3 の濃度の領域が存在することが推定された。この情報は航空安全にとって重要と考えられる。
本研究では、1990年にアラスカ大学で開発された火山灰追跡モデルPUFFに、世界的に見て観測体制が最も充実している桜島火山を対象に開発されたリアルタイム噴出率推定モデルを結合した火山灰輸送拡散モデルについて説明する。さらに、このモデルを2015年5月に噴火した口永良部島火山に応用し、屋久島での降灰地上観測から空中を浮遊する火山灰の濃度の推定を行った結果を紹介する。空中の火山灰は「ひまわり8号」の衛星画像と同様の輸送拡散を示し、8時間後に火口から200km離れた地点に移動しても100 mg/m3 の濃度の領域が存在することが推定された。この情報は航空安全にとって重要と考えられる。