JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[EE] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS05] [EE] M-IS05 [EE] Thunderstorms and lightning as natural hazards in a changing climate (佐藤 光輝)

2017年5月22日(月) 09:00 〜 10:30 A11 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:佐藤 光輝(北海道大学 大学院理学研究院)、Yoav Yair(Interdisciplinary Center Herzliya)、座長:Yair Yoav(IDCヘルズリヤ)、座長:高橋 幸弘(北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻)

10:15 〜 10:30

[MIS05-06] 国際宇宙ステーションから観測された雷発光放射照度を用いた雷の電気的特性導出に関する研究

*芳原 容英1鈴木 克徳1柿沼 遠方1佐藤 光輝2高橋 幸弘3足立 透4牛尾 知雄5河崎 善一郎5森本 健志6山崎 敦7鈴木 睦7Linscott Ivan8INAN Umran8 (1.電気通信大学大学院情報理工学研究科、2.北海道大学 大学院理学研究院、3.北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻、4.気象研究所気象衛星・観測システム研究部、5.大阪大学大学院工学研究科情報通信工学部門、6.近畿大学、7.宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所、8.スタンフォード大学電子工学科)

キーワード:International Space Station, GLIMS, ELF, Lightning charge moment

現在、全球にわたる対地放電や雲放電の統計的な空間分布は、周回衛星を用いたCCDカメラによる光学観測により導出されているが、CCDカメラを用いた光学観測から雷被害に関わる雷の電気的特性を調査した例はあまりない。一方で、雷の電気的特性の導出には、地上での雷放電に伴う電磁放射の観測が主に用いられているが、1つの観測機器の検出できる雷放電の数が少ないことや海上など機器の設置が困難な場所があることから全球で一様な検出率を得ることは現実的に不可能である。
 本研究では、国際宇宙ステーションGLIMS (Global Lightning and sprIte MeasurementS on JEM-EF)ミッションで観測された雷発光放射照度や雷発光積算照度と、地上でのELF帯電磁波観測から導出した電流モーメントや落雷電荷モーメントとの比較を行い、導出値の精度検証を実施した。その結果、雷発光積算照度と落雷電荷モーメントの間に高い相関 (相関係数>0.76)が得られた。以上から、宇宙からの光学観測のみから落雷の放電エネルギーを示す落雷電荷モーメントの導出の可能性が示された。