JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[EJ] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS09] [EJ] 津波堆積物

2017年5月23日(火) 09:00 〜 10:30 201A (国際会議場 2F)

コンビーナ:篠崎 鉄哉(筑波大学アイソトープ環境動態研究センター)、千葉 崇(北海道大学大学院理学研究院附属地震火山研究観測センター)、石村 大輔(首都大学東京大学院都市環境科学研究科地理学教室)、後藤 和久(東北大学災害科学国際研究所)、座長:篠崎 鉄哉(筑波大学アイソトープ環境動態研究センター)

09:45 〜 10:00

[MIS09-04] 台風来襲時の高波と高潮の相互作用によって沿岸低地に生じた小規模な砂質イベント堆積物の堆積過程

*重野 聖之1七山 太2 (1.明治コンサルタント株式会社、2.国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

キーワード:ウォッシュオーバ堆積物、1959年宮古島台風、堆積構造、堆積過程、粒度分析

北海道南西部渡島半島西岸,せたな町平浜弓山川河口の沿岸低地において,1959年宮古島台風の高潮・高波時にもたらされた砂質イベント堆積物の特徴や堆積過程について検討を行った.その結果,下位からUnit T, Unit SおよびUnit Fに区分され,これらの堆積構造から,遡上方向への一方向流によって生じた低領域〜高領域のベッドフォームが確認された.粒度分析の計算の結果,Unit TのDmax(φ)は上方に向かって粗くなるのに対し,Unit Sのそれは全体として細粒化する傾向が示された.ゆえに,Unit Tは9月18日午前9時以降の台風接近時に伴う高潮・高波浪営力の増幅過程を,Unit Sは13〜14時以降の台風の移動に伴う高潮と高波営力の減衰過程を記録していると結論づけられる.9月19日0~1時以降,台風の波浪の影響が無くなった滞水時に,Unit Fの浮遊物がUnit Sを覆ったのであろう.