15:30 〜 15:45
[MIS10-12] 南極氷床と気候の変動及び相互作用に関する研究展望
キーワード:南極氷床、気候変動、アイスコア、氷床融解
南極気候変動研究の一環として、以下を提案する。
アイスコアの分析や氷床の直接観測により、南極氷床と全球気候の現在や過去の状態を明らかにし、それらの変動メカニズムと相互作用を解明する。特に、過去数十万年の気温や降雪量、海氷、炭素循環に関する分析や、氷床質量収支や海洋との相互作用にかかる観測を軸とする。
【研究内容】
1)ドームふじ等で採取されたアイスコアを解析し、南極及び全球の環境変動を復元する。氷床・気候モデルの入力となる二酸化炭素や、気温や海水温復元のための水同位体や希ガス、放射強制力や物質循環に関わるエアロゾル、海氷由来物質、気候不安定性復元のためのメタン濃度、標高変化に関連する空気含有量、年代精度向上のための成分などを分析する。特に、南極氷床が縮小した「スーパー温暖期」に着目し、数値モデルや海底コアデータを用いた比較研究を行う(古海洋・モデル研究と連携)。古環境シグナル形成プロセスの研究も実施する。
2)氷河と氷床の現地観測とリモートセンシングにより氷床流動と質量変化を測定する。氷床沿岸部や氷河流域全体での質量収支・氷損失を定量化し、氷河加速や棚氷底面融解、接地線移動などの状態とメカニズムを理解する(海洋観測・固体地球観測と連携)。観測成果を用いて氷床モデルの精緻化に寄与し、氷床量と海水準の将来予測精度向上に貢献する(気候等のモデル研究と連携)。
アイスコアの分析や氷床の直接観測により、南極氷床と全球気候の現在や過去の状態を明らかにし、それらの変動メカニズムと相互作用を解明する。特に、過去数十万年の気温や降雪量、海氷、炭素循環に関する分析や、氷床質量収支や海洋との相互作用にかかる観測を軸とする。
【研究内容】
1)ドームふじ等で採取されたアイスコアを解析し、南極及び全球の環境変動を復元する。氷床・気候モデルの入力となる二酸化炭素や、気温や海水温復元のための水同位体や希ガス、放射強制力や物質循環に関わるエアロゾル、海氷由来物質、気候不安定性復元のためのメタン濃度、標高変化に関連する空気含有量、年代精度向上のための成分などを分析する。特に、南極氷床が縮小した「スーパー温暖期」に着目し、数値モデルや海底コアデータを用いた比較研究を行う(古海洋・モデル研究と連携)。古環境シグナル形成プロセスの研究も実施する。
2)氷河と氷床の現地観測とリモートセンシングにより氷床流動と質量変化を測定する。氷床沿岸部や氷河流域全体での質量収支・氷損失を定量化し、氷河加速や棚氷底面融解、接地線移動などの状態とメカニズムを理解する(海洋観測・固体地球観測と連携)。観測成果を用いて氷床モデルの精緻化に寄与し、氷床量と海水準の将来予測精度向上に貢献する(気候等のモデル研究と連携)。