JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[EJ] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS10] [EJ] 南大洋・南極氷床が駆動する全球気候変動

2017年5月24日(水) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:大島 慶一郎(北海道大学低温科学研究所)、池原 実(高知大学海洋コア総合研究センター)、川村 賢二(情報・システム研究機構 国立極地研究所)

[MIS10-P04] 南大洋Kerguelen海台近海から産出した珪藻化石を用いた鮮新世の季節性海氷分布の復元

*石野 沙季1加藤 悠爾1須藤 斎1 (1.名古屋大学大学院 環境学研究科)

キーワード:南大洋、古環境、海氷、ODP、珪藻

南大洋の古環境推定には,海底堆積物から産出する珪藻化石が重要な指標として用いられてきた.例えば,海氷分布域の復元は,生物地理学的研究(e.g., Armand et al., 2005)により明らかになった海氷関連珪藻の産出量変動にもとづいている.しかし,これまでに海氷分布の季節性に注目した復元例,すなわち,夏季および冬季の海氷縁を復元した研究例はほとんどない.Armand et al. (2005) に報告されている海氷指標種群には,分布域が夏季海氷域に概ね限られる種(夏季海氷種)と冬季海氷域まで広域に多産する種(冬季海氷種)が見られる.そこで本研究では,海氷指標種群を夏季・冬季海氷種に細分化し,その産出量変動から長期にわたる夏季・冬季海氷分布域の推定を試みた.分析に用いた試料は,南大洋インド洋区の堆積物試料ODP Leg 188 Hole 1165B(夏季海氷縁近傍)およびODP Leg 119 Hole 745B(冬季海氷縁近傍)である.本発表では,鮮新世温暖期およびその後の寒冷化に対して,南大洋インド洋区で夏季・冬季海氷縁がどのように分布・変動していたのかを報告する.