[MIS13-P03] ヒマラヤ東部地域におけるデブリ氷河の氷河上湖の季節変動
キーワード:氷河上湖、デブリ氷河、ヒマラヤ東部地域、ALOS-2/PALSAR-2
ヒマラヤ東部地域(ネパール東部・ブータン)に現存する巨大な氷河湖は,1950~1960年頃に出現した氷河上湖が連結して拡大したものである(Ageta et al., 2000;Komori et al., 2004).また,2009年のブータン北西部のチョゾ氷河では巨大な氷河湖を持たないにもかかわらず,氷河上湖を供給源とする大規模出水が生じ,プナカの住人の混乱を招いた(Komori et al., 2012).ヒマラヤ東部地域の将来的な氷河湖拡大や大規模出水は氷河上湖の振る舞いがカギを握っている.しかし,ヒマラヤ東部地域は,夏季のインドモンスーンの発達で覆われた雲により,夏季の氷河上湖の変動が衛星画像で捉えられないという問題がある.そこで,本研究では,雲を透過して地上の湖面データを取得できるマイクロ波のALOS-2/PALSAR-2のオルソ画像とLandsat8/OLIのパンシャープン画像を組み合せ,2015年の1年間のヒマラヤ東部地域のデブリ氷河の氷河上湖の季節変動を明らかにした.