JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS14] [JJ] ジオパーク

2017年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 A01 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:藁谷 哲也(日本大学大学院理工学研究科)、平松 良浩(金沢大学理工研究域自然システム学系)、松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、尾方 隆幸(琉球大学島嶼防災研究センター)、座長:平松 良浩(金沢大学理工研究域自然システム学系)、座長:尾方 隆幸(琉球大学島嶼防災研究センター)

14:45 〜 15:00

[MIS14-11] 日本ジオパーク委員会による現地審査報告書から見たジオパークの審査体制の特徴

*山田 雅仁1,2杉本 伸一3 (1.銚子市教育委員会、2.銚子ジオパーク推進協議会、3.三陸ジオパーク推進協議会)

キーワード:日本ジオパーク委員会、現地審査報告書、テキストマイニング

1.はじめに
 ジオパークの概念は、地球史において地質学的に重要な地域の価値の保全と向上の要求に応える形で、1990年代半ばに生まれた。その後、2004年に、ユネスコの支援により、ヨーロッパと中国を中心に世界ジオパークネットワーク(GGN)が設立された。日本では、2008年に、国内の審査団体として、日本ジオパーク委員会(JGC)が発足した。日本ジオパーク委員会は、日本国内における日本ジオパークネットワーク(JGN)への新規加盟申請に係る審査、JGNに加盟しているジオパークの活動の評価、世界ジオパークネットワークへの新規加盟申請候補の審査を行っている。国内では、2008年12月に、7地域が初めて日本ジオパークに認定されてから、2017年2月現在43地域が日本ジオパーク(うち、8地域がユネスコ世界ジオパーク)が認定されている。
 これまでに、JGCでは、9年間に渡って国内のジオパークに関する審査が行なわれ、その結果がウェブ上で公開されてきた。そこで、本研究においては、JGCによる審査にどのような特徴が見られるのかを分析した。

2.方法
 JGCの国内各地ジオパーク現地審査報告書(公開版)のうち、2009年から2016年までの結果を使用して、テキストマイニングを行った。使用したツールは、フリー・ソフトウェアのKH Coderである。
 現地審査報告書を次のように整理した。まず、第一段階として、JGN新規認定、JGN再認定、GGN新規認定の3つのカテゴリーに分類した。第二段階として、それぞれのカテゴリーの中で、審査が行なわれた年別に分類した。第三段階として、それぞれの年で、各地域別に分類した。
 次に分析方法であるが、第一段階の3つのカテゴリーで、それぞれ特徴的な語があるかどうかを調べた。また、9年の時間経過とともに、特徴的な語の変遷があるかどうか調べた。さらに特徴的な語の共起関係を調べた。

3.結果
 JGN新規認定、JGN再認定、GGN新規認定の中に出現する特徴的な語には、違いがあることが分かった。また、時間の経過とともに、特徴的な語が、変遷してきたこともわかった。