JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS15] [JJ] 地球流体力学:地球惑星現象への分野横断的アプローチ

2017年5月24日(水) 13:45 〜 15:15 A08 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:伊賀 啓太(東京大学大気海洋研究所)、吉田 茂生(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、柳澤 孝寿(海洋研究開発機構 地球深部ダイナミクス研究分野)、相木 秀則(名古屋大学)、座長:吉田 茂生(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)

13:45 〜 14:00

[MIS15-07] 底面が回転する円筒容器内の軸対称流の側壁境界領域と不安定

*伊賀 啓太1 (1.東京大学大気海洋研究所)

キーワード:回転流体、不安定、浅水波、室内実験

地球や惑星の大気では、軸対称な環境下でもしばしば非軸対称な流れが形成される。そのような非軸対称な流れは、水を入れた円筒容器を用いた非常に単純な室内実験で、底の円盤を高速に回転させることによって実現できる。
このような現象を理論的に取り扱うために、これまで、基本場となる軸対称流の解析を行ってきた。理論と室内実験結果を比較すると、側壁境界付近で水面高に若干の違いがあることがわかった。この領域での角運動量収支を考えることによって、水面高を正確に予測する理論を示すことができた。
得られた流れ場に基づいて軸対称流の不安定を調べた。問題を浅水系として考え、不安定モードを計算したが、その結果は実験結果と異なっているところも見られる。浅水系として取り扱うことが、不安定モードの存在範囲をずらすだけでなく、本来共鳴するべき波の分散曲線と重なりあわなくなって不安定モードの存在自体にも大きな影響を与えている可能性がある。