JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS15] [JJ] 地球流体力学:地球惑星現象への分野横断的アプローチ

2017年5月24日(水) 15:30 〜 17:00 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:伊賀 啓太(東京大学大気海洋研究所)、吉田 茂生(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、柳澤 孝寿(海洋研究開発機構 地球深部ダイナミクス研究分野)、相木 秀則(名古屋大学)

[MIS15-P06] プレートテクトニクスと深海洋底と環太平洋弧状列島の起源,地球自転軸の傾斜とバンアレン偏芯の起源とプレートテクトニクスの新駆動力
--全てはマルチインパクト仮説でアブダクションを用いて統一的に検証--

*種子 彰1 (1.SEED SCIENCE Lab.)

キーワード:プレートテクトニクスの起源、深海洋底と環太平洋弧状列島の起源、プレートテクトニクスの新駆動力、移動方向急変の起源、地球自転軸の傾きの理由、 マルチインパクト仮説をアブダクションで検証

起源の解明は太陽系物理では再現実験は費用的にも時間的にも不可能である. 更に初期条件も不明なので,それは帰納法や演繹法でも解明は困難である. しかし,アブダクションを用いれば太陽系の起源から一回だけの進化の結果を利用してその仮説を検証できる.
物理的に意義ある仮説を仮定し,アブダクションを用いて太陽系の起源から完全に初期条件も一致した進化で,複数の現状を説明できればできるとほどその検証の真実性が増す. アブダクションでは,仮説が現状を多く説明できればできるほど信頼性が増すが, 説明できないと無駄である.

マルチインパクト仮説では,プレートテクトニクスと深海洋底と環太平洋弧状列島の起源,地軸傾斜と移動方向の急変の起源,バンアレン帯偏芯とプレートテクトニクスの新駆動力等,全てを統一的に説明出来た. マルチインパクト仮説で一度だけの地球の進化による現状を用いて,アブダクションにより全てを統一的に検証できた. 更に,マルチインパクト仮説では月の起源,冥王星の起源,小惑星帯の起源,分化した隕石の起源,木星大赤斑,海王星の地軸の傾き,水星コア・マントル比が大きい全て説明できます.
この様に地球だけでなく太陽系の起源と進化も統一的に説明できます.逆に根拠のない仮説のシミュレーション結果は成果が少なく,且つ矛盾も多くなる.

ジャイアントインパクト仮説のシミュレーションでは,マントルだけの月形成は計算できるが,月軌道エネルギーは現実の1/20しか得られなかった. 更にジャイアントインパクト仮説では,月の表側・裏側の密度の違いや,隕石重爆撃期やフィーディングゾーンの起源も説明できない.

この様に,全ての起源はアブダクションで容易に解明できる.しかし他の証明は困難で有る.