JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS21] [JJ] 南北両極のサイエンスと大型研究

2017年5月24日(水) 15:30 〜 17:00 304 (国際会議場 3F)

コンビーナ:中村 卓司(国立極地研究所)、杉本 敦子(北海道大学 北極域研究センター)、杉山 慎(北海道大学低温科学研究所)、座長:末吉 哲雄(情報・システム研究機構 国立極地研究所)、座長:中村 卓司(国立極地研究所)

16:15 〜 16:30

[MIS21-04] 南北両極域で起きている海氷変動

*榎本 浩之1 (1.国立極地研究所)

キーワード:北極、南極、海氷、気候変動、極域観測

北極での海氷減少はこれまでも観測されており、顕著な減少が2012年に起きた。2016年の最小面積も衛星観測が始まってから過去2位の少ない面積となった。9月には2位であったものの、その後の期間は海氷の成長が遅く、現在まで1位で最小面積を更新し続けている。
一方で、南極では2014年には、衛星観測が始まってから最大面積を記録したが、翌2015年には7月という結氷時期にもかかわらず海氷面積の拡大が止まり、その後は最大から急転して面積最低の年となった。その後も面積が小さい状態が継続しており、北極の海氷面積減少と相まって、2016年の両極の海氷面積の和は著しい減少となっている。
IPCC等気候変動の予測に関する話題でも、北極については今後どう減っていくか、南極については大きな変化や予測の不確定性が懸案となる。本発表では、今後の大型研究の検討に資する情報提供を目的と、南北両極の海氷に関して近年の大きな変動の様子を報告する。