JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-TT 計測技術・研究手法

[M-TT39] [JJ] インフラサウンド及び関連波動が繋ぐ多圏融合地球物理学の新描像

2017年5月22日(月) 15:30 〜 17:00 A05 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:山本 真行(高知工科大学 システム工学群)、新井 伸夫(名古屋大学減災連携研究センター)、市原 美恵(東京大学地震研究所)、座長:山本 真行(高知工科大学 システム工学群)、座長:市原 美恵(東京大学地震研究所)

15:30 〜 15:50

[MTT39-01] 津波早期検知のための微気圧観測網で捉えられた自然現象起源のインフラサウンド

★招待講演

*乙津 孝之1新井 伸夫2村山 貴彦1本橋 昌志1坂本 豊実1岩國 真紀子1野上 麻美1 (1.日本気象協会、2.名古屋大学減災連携研究センター)

キーワード:インフラサウンド、津波、火山噴火、火球、微気圧計

2011年の東北地方太平洋沖地震では、津波波源域の海面変動を起源とする大気境界波の伝播に伴う気圧変動が震源域周辺の微気圧計によって観測された(Arai et al., 2011)。これを受けて、巨大津波の早期検知の研究と将来的な津波観測網の構築に向けた実証観測を目的として、2013年7月に岩手県大船渡市、2015年6月には三重県志摩地域で微気圧計による観測を開始した。なお、これらの観測データは、今後のインフラサウンド研究の一助とすべく、ウェブ上で公開することを計画している。
また、海面変動以外にも様々な自然現象がインフラサウンドを励起することが知られており、上記の観測点でも自然現象が起源と思われるシグナルがしばしば観測されている。本発表では、これまで観測されたシグナルのうち、火山噴火や火球などの起源が明らかないくつかの事例について紹介する。このような様々な現象に起因するシグナルの解析を通じて、発生源となった現象の識別やシグナルの伝播特性に関する知見の蓄積が期待される。