JpGU-AGU Joint Meeting 2017

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[JJ] 口頭発表

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[O-04] [JJ] キッチン地球科学 -手を動かすことの利点-

2017年5月20日(土) 13:45 〜 15:15 コンベンションホールA (国際会議場 2F)

コンビーナ:久利 美和(東北大学災害科学国際研究所)、栗田 敬(東京大学地震研究所)、熊谷 一郎(明星大学理工学部)、座長:久利 美和(東北大学災害科学国際研究所)、座長:熊谷 一郎(明星大学理工学部)

14:45 〜 15:00

[O04-05] 赤色立体地図模型を使用したアナログモデル実験

*千葉 達朗1岸本 博志1吉本 充宏2 (1.アジア航測株式会社、2.山梨県富士山科学研究所)

キーワード:アナログモデル実験、地形模型、赤色立体地図、防災教育

1.はじめに
赤色立体地図(千葉ほか2006など)は、航空レーザ計測によって取得された、富士山の青木ヶ原溶岩流の表面の微地形を可視化するために開発された方法である。1枚で、微地形と大地形を同時に、かつ立体的に表現できることから、様々な場面での利用が進んできた(千葉、2011)。

2.赤色立体3D模型
従来、地形模型の表面の着色は、上空から撮影した写真に基づく、植生被覆があるものを再現することが多かった。しかし、航空レーザ計測による、樹木の影響を排除した地形データの利用の場合は、厳密には不適切である。そこで、地形模型の表面に赤色立体地図を立体的に印刷する試みが行われてきた。赤色立体地図の微地形表現と、模型による立体表現の相乗効果で、非常にわかりやすい地形模型となる。この手法の開発以降、約10年が経過したが、これまでに、伊豆大島、有珠山、御嶽山、磐梯山、岩手山、吾妻山、安達太良山、三宅島、桜島、富士山で作成を行ってきた。

3.アナログモデル実験
この地形模型は、耐水性や耐熱性に優れているため、その上に液体を流してアナログモデル実験を行うことが可能である。土石流や溶岩流はリンスインシャンプーの水割りで再現し、水の割合を変えることで粘性を容易に調整することができる。。また、山体復元や崩壊は湿った砂で再現が可能で、様々な防災計画の検討や防災教育・アウトリーチの活動に利用されてきた。しかしながら、実験のたびに微妙に結果が異なり、定量的な評価には課題があった。

4.タイムラプス記録
そこで、模型実験の際に、三脚を使用した1眼レフでのタイムラプス撮影を行い、記録をとることを試みた。使用した模型は、富士山科学研究所の入り口に設置した、縮尺5万分の1の富士山模型である。タイムラプス撮影は1秒に1枚のペースで行い、再生の際には1秒に30枚で再生した。30倍の高速度撮影と言うことができる。定量的な評価の手法を検討したので、動画とあわせて紹介したい。