JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-05] 高校生によるポスター発表

2017年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

13:45 〜 15:15

[O05-P09] 重力可変装置で火星表層の水の流れを解析する

*神野 佑介1、永田 英1、新居 優太郎1、*今林 潤1、*鷲見 香莉奈1、*若林 健流2、*岩築 美幸2、*松田 孟男2、柏木 ハツヱ2、佐古 佐世子2、鴈金 舞2、鄭 喆心2、廣岡 陽子2、森本 拓輝2 (1.大阪府立春日丘高等学校 定時制の課程、2.大阪府立大手前高等学校 定時制の課程)

キーワード:重力可変装置、微小重力発生装置、火星の重力、火星の水、粘性

アトウッドの滑車を利用して加速度をコントロールすれば,月や火星の重力もつくれると考え,重力可変装置を製作した.下降するおもりの側を実験カプセルとして内部の重力を計測した.0.5秒の短い時間ではあるが,火星,月,エンセラダスの表面重力を作ることができた.すでに実働している微小重力発生装置と連携すれば0Gから1Gの任意の重力を生み出すことができる.さらに,上昇するおもりの側を実験カプセルとすれば,約1.5Gまでの重力をつくりだせると考えられる.
 この装置で作った火星表面重力を用いて,火星での水の振る舞いを観察した.その結果,火星上の水は,地球上での挙動とかなり異なることがわかった.火星重力下での水は,粘性が大きくなったような動きを示した.映像から解析した火星の水の粘性は地球の水と比べて約2.4倍であった.
 簡単な原理で目的とする天体の重力を実現することができた.今後の太陽系探査で,さまざまな天体環境での予備実験に重要な役割を果たすと考えられる.