[O-05] 高校生によるポスター発表

[O05-P59] 近接連星系ブラックホールCygnus X-1とその伴星のエネルギー関係

*金村 真奈美¹ (1.不二聖心女子学院高等学校)

キーワード：ブラックホール、近接連星系、はくちょう座X-1

はくちょう座X-1（Cygnus X-1）は近接連星系である．近接連星系とは，一つがブラックホール，他方が恒星で成っている連星系のことだ．ブラックホールがまだ理論上の産物でしかなかった時代に，故小田稔がCygnusX-1がブラックホールであると説明した．言い換えるならば，CygnusX-1によってブラックホール天文学という不思議な箱が開かれたのである．
ところで，近接連星系とは質量的，熱エネルギーなど相互関係のある連星系のことだ．CygnusX-1がブラックホールと分かった理由はここにある．一般的に私たちはCygnusX-1の姿形を可視光で捉えることはできない．しかし，近接連星系であったこと，かつ片方の恒星が超大質量の恒星であったことからガスの摩擦によってブラックホールから発せられる光を観測することができた．
本研究ではCygnusX-1とその伴星のエネルギー関係について計算，考察した．単位質量あたりの全てのエネルギーを計算するために私は文献からデータを引用し，利用した．そして，回転運動エネルギー，重力ポテンシャルエネルギー，遠心力と中心重力がつりあうことからエネルギー関係について求めた．