JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

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[O-06] [JJ] 日本のジオパーク-しくじりから見えてくるジオパークの理想像-

2017年5月20日(土) 13:45 〜 15:15 国際会議室 (国際会議場 2F)

コンビーナ:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、座長:平田 和彦(Shimokita Geopark)、座長:市橋 弥生(佐渡市教育委員会)、座長:松原 典孝(兵庫県立大学大学院)、座長:渡辺 真人(産業技術総合研究所地質情報研究部門)、座長:今井 ひろこ

14:45 〜 15:15

[O06-03] Mine秋吉台ジオパークの「認定見送り」が地域にもたらした良い影響

★招待講演

*小原 北士1山縣 智子1 (1.Mine秋吉台ジオパーク推進協議会)

キーワード:ジオパーク、Mine秋吉台ジオパーク、カルスト台地、石灰岩、認定見送り

当ジオパークは、一度目の日本ジオパークへの新規認定申請を2013年に行ったが、いくつかの理由により認定見送りとなった。筆者は、2013年4月から事務局に在籍しており、見送り当時の状況をよく知っているが、結果を残念がっているのは主に行政職員であった。地域住民は、結果を伝える新聞報道などで、ジオパークについて初めて気に留めたという方が大半であった。それから2年後の2015年9月に、日本ジオパーク委員会から認定の連絡を受けた際は、多くの地域住民が喜んでおり、これだけでも認定見送りの大きな効果の一つであると言える。

認定見送りとなった一度目の審査では、以下の4点の活動が特に不十分であると指摘された。(1)地域住民へのジオパーク活動の浸透、(2)中核的人材の育成、(3)ジオパークとしてのメッセージ、(4)学術機関との連携である。これらの指摘を元に、当協議会では様々な事業を行ってきたが、実績づくりではない活動を展開していくためには、結局のところ以下の2点が重要であると筆者は考えている。(1)地域住民や研究者の方々と気軽に話をすることのできる関係づくり、(2)事務局内のコミュニケーションである。

本発表では、以上の2点を踏まえた上で、当ジオパークにおける活動の変遷、現状、及び課題を紹介する。