JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-06] [JJ] 日本のジオパーク-しくじりから見えてくるジオパークの理想像-

2017年5月20日(土) 10:45 〜 12:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)

[O06-P14] 地方創生加速化交付金を活用した持続的な地域振興策の構築への取り組み

*柴原 利継1 (1.筑波山地域ジオパーク推進協議会)

平成28年度,筑波山地域ジオパーク推進協議会は「地方創生加速化交付金」を活用し,当ジオパークへの来訪者の増加及び地域経済を含めた活性化を実現するため,来訪者へのおもてなしや地域の価値の創出及び情報発信の強化といった課題の解決を行いながら,広域での取組の効果を最大化することを目的とした『筑波山地域ジオパーク構想の推進に係る総合マーケティング業務』を実施した。
具体的には,①調査分析及び全体戦略の構築,②プロモーション活動の構築,③旅行商品の企画及び開発,④産物デザインの形成,⑤パンフレットの作成の大きく分けて5つの業務とした。
地域振興を含めたまちづくりにおいて,持続可能性を考える際に重要なことは,内向きのまちづくりと外向きのまちづくりである。内向きのまちづくりはその地域の方々の郷土愛や来訪者の受入体制整備を意味し,外向きのまちづくりは地域外への広報やPRなどを意味する。いくら外向きの広報・PRを実践しても,内面の体制づくり(受入体制やおもてなし)が出来ていなければ,外から来る観光客もリピーターにはならない。したがって,内向きのまちづくりで体制を整え,リピーターにしていくことが,非常に重要だということがわかる。
今回,筑波山地域ジオパークは上記の点も考慮しつつ,調査結果においても,地域内の筑波山地域ジオパークの認知度がかなり低かったことから,内向きへの発信に特に力を注いできた。
その中でも特に,地元の子どもたちはもとより,地域の方々にロケ地の提供やエキストラ等としても参加いただきながら創作した『まち映画』や筑波山地域ジオパークの強み(東京都の近接性,筑波山や霞ヶ浦などの自然など)を活かした旅行商品(6コース)を製作・実施した。今後はさらにこれらを活用して地域の方々の郷土愛の醸成や筑波山地域ジオパークへのファンを増やしていきたいと考える。
今後も筑波山地域ジオパークに関わるすべての主体がその取り組みを絶やさず,さらに,内側の体制強化と今回の業務で作成したPR動画・パンフレット,旅行商品等を活用しながら,戦略に基づいた外向けへの発信を実践していくことで,持続可能な地域振興の実現を図っていきたいと考える。