[PEM14-P20] Observation of auroral brightenings and fast plasma flows produced by magnetic reconnection in the magnetotail
キーワード:aurora, substorm, magnetic reconnection
サブストームとは、磁気圏全域に及ぶ擾乱によりオーロラ爆発を伴う現象である。このサブストーム開始時には、磁気圏尾部内の地球から20-30地球半径で磁気再結合が発生すると考えられている。磁気再結合が開始すると、地球側では地球向き高速流が、尾部側では尾部向き高速流が発生する。ゆえに、これらの高速流が10地球半径以遠のどこでも観測されるはずである。本研究では、THEMIS衛星5機と地上全天画像を用いて、磁気再結合に伴う高速流の解析を行った。また、尾部向き高速流は磁気再結合のみに伴うものであり、地球向き高速流は磁気再結合に伴うものや磁場の双極子化に伴うものなどがある。そのため、今回は尾部向き高速流が観測されているイベントを解析した。
2009年2月27日06-08 UTにおいて、衛星は尾部側から遠い順に21(THEMIS-1衛星), 18(THEMIS-2衛星), 11Re(THEMIS-3,4,5衛星)の真夜中付近に位置していた。この5機の衛星のfoot-pointsはGillam(磁気緯度66.0度)の全天画像の視野内にあった。Gillamの地上全天画像では、063600 UTに(23.5MLT)でオーロラの増光が始まり、レイ構造が観測された。063600UTにおける衛星観測では、THEMIS-1衛星は、尾部向き高速流を観測した。従って、尾部で磁気再結合がオーロラ増光と同時に生じている。さらに、地球の双極子磁場領域に位置していた衛星3機のうち、2機(THEMIS-3,4衛星)は地球向き高速流を観測した。一方で、3機のうちの残り1機(THEMIS-5衛星)とTHEMIS-2衛星では、地球向き高速流を観測しなかった。この高速流が観測できなかった2機のプラズマベータは、THEMIS-2では1.0, THEMIS-5 では0.1であった。このことから、地球向き高速流が観測できなかった原因として、プラズマシートが薄くなり、衛星の位置がプラズマシート中心領域から外れてしまったことが考えられる。
2009年2月27日06-08 UTにおいて、衛星は尾部側から遠い順に21(THEMIS-1衛星), 18(THEMIS-2衛星), 11Re(THEMIS-3,4,5衛星)の真夜中付近に位置していた。この5機の衛星のfoot-pointsはGillam(磁気緯度66.0度)の全天画像の視野内にあった。Gillamの地上全天画像では、063600 UTに(23.5MLT)でオーロラの増光が始まり、レイ構造が観測された。063600UTにおける衛星観測では、THEMIS-1衛星は、尾部向き高速流を観測した。従って、尾部で磁気再結合がオーロラ増光と同時に生じている。さらに、地球の双極子磁場領域に位置していた衛星3機のうち、2機(THEMIS-3,4衛星)は地球向き高速流を観測した。一方で、3機のうちの残り1機(THEMIS-5衛星)とTHEMIS-2衛星では、地球向き高速流を観測しなかった。この高速流が観測できなかった2機のプラズマベータは、THEMIS-2では1.0, THEMIS-5 では0.1であった。このことから、地球向き高速流が観測できなかった原因として、プラズマシートが薄くなり、衛星の位置がプラズマシート中心領域から外れてしまったことが考えられる。