JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[EE] ポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM14] [EE] Dynamics in magnetosphere and ionosphere

2017年5月20日(土) 10:45 〜 12:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:堀 智昭(東京大学大学院理学系研究科)、田中 良昌(国立極地研究所)、中溝 葵(情報通信研究機構 電磁波計測研究所)、尾崎 光紀(金沢大学理工研究域電子情報学系)

[PEM14-P26] Field line dipolarization and currents in the ionosphere: A case study

*坂 翁介1 (1.オフィス ジオフィジク)

キーワード:Field line dipolarization, Ionospheric current, M-I coupling

磁気圏双極化(Field line Dipolarization)によって電離層に流れる電流を調べるため、アラスカからラブラドル半島をカバーする地上磁場観測点30ヶ所から得られたデータとアラスカセクターに静止しているロスアラモス衛星のプラズマデータを使い1994年8月10日12:00UTに発生したDipolarizationを対象として調べた。地上観測の結果は以下に示す。

(1)地上磁場鉛直成分の緯度分布に変曲点が現れるが、そこには周囲より強い東あるいは西向き電流が流れている。

(2)開始10-15分の間、最も北の変曲点は急速に68Nから75Nへ移動する。その間、Pi2は40 nTを超える大振幅。

(3)北の変曲点が75Nに達するとその南の変曲点は65Nから68Nへと動く。Pi2の振幅は半減する。この変曲点は西向きジェット電流に相当。

(4)最も南の変曲点の移動は少なく、開始後1時間程度残る。

(5)最も北の変曲点が急速に北へ移動する10-15分の間、onset経度より東側セクターでは東向きに伝播する下向きFACが現れる。



以上の地上観測は静止軌道でのプラズマデータから得られた結果「Field line Dipolarizationは磁力線の地球方向への収縮とそれに直角方向の東への伸展の組み合わせで理解できる」を支持する。