[PPS02-P09] 4-D dust trail calculations of 1998 Bootid outburst and 1972 Giacobinid absence
キーワード:Bootid, Giacobinid, dust trail theory
1998年6月に71年ぶりに突然大出現したうしかい座流星群は、日本からヨーロッパ、北米にかけて半日にも及ぶ長時間の出現をしたが、その出現メカニズムはよくわかっていない。今回、世界初の4次元ダストトレール計算により、1998年のうしかい座流星群の突発出現の原因が19世紀に生成された複数のダストトレールの接近によってもたらされたことが判明した。母彗星であるポンス・ビネケ彗星から放出された時の速度は、最も遅いもので10m/sであり、日本で観測された出現ピークの時刻や長時間にわたる活動をよく説明できることがわかった。これは、従来の1次元理論ではできなかった画期的な成果である。
また、この理論を1972年のジャコビニ流星群について適用したところ、ダストの最低放出速度が約60m/sと、H2Oの昇華速度を下回らないことがわかり、母彗星から放出されたダストが地球に衝突する軌道に乗れなかったために流星が出現しなかったことがわかった。
また、この理論を1972年のジャコビニ流星群について適用したところ、ダストの最低放出速度が約60m/sと、H2Oの昇華速度を下回らないことがわかり、母彗星から放出されたダストが地球に衝突する軌道に乗れなかったために流星が出現しなかったことがわかった。