[PPS07-P05] 小惑星画像の対応点決定を目的としたSIFTとAKAZEの性能比較
キーワード:SIFT、AKAZE、小惑星画像、画像特徴、対応点
はやぶさ2などの小惑星の探査では、小惑星の形状を探査機が小惑星に到着した後に撮影された画像から復元する必要が生じる。その処理の際には、異なった位置から撮影された画像間で、小惑星上の同一点の画像上で位置を決定する必要がある。これを画像処理を用いて自動で行うために、画像の特徴点を抽出するが、その方法としてSIFT(Lowe 2004)と呼ばれる特徴が良好な特性を持っていることが知られている(Takeishi et al. 2015)。しかしSIFTは特許で保護されており、使用目的によってはこれが問題となる場合がある。一方SIFTの後に提案されたAKAZE(Alcantarilla et al. 2013)と呼ばれる特徴にはそのような制限が無い。そこで本報告では、小惑星画像を対象とした場合にSIFTとAKAZEの性能を比較した。実験ではJAXAで作成した小惑星の模型を撮影した画像を用いた。特徴点として抽出される点の数はSIFTの方が多い(例えば6000程度)が、AKAZEでもここでの目的のためには十分な数の特徴点が抽出される(例えば3000程度)。また位置を変えて撮影した画像間での対応の正解率もほぼ同等(誤差率30〜40%)で、AKAZEが優れる場合(誤差率がSIFT 36%に対してAKAZE 32%)もある。このことより小惑星の対応点決定法として、AKAZEも実用的であると考えられる。