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[SCG62-22] 鳥取県西部・島根県東部の応力場–満点地震観測による-
キーワード:stress field, lower crust, seimic belt, Manten project, Western Tottori earthquake
鳥取県西部・島根県東部地域における応力場を推定した。Kawanishi et al. (2009)は、中国地方全体においてσ1の方位はほぼ東西であるのに対して、地震帯直下では西北西-東南東に回転していることを見出し、それを、直下の下部地殻内のゆっくりすべりで説明した。今回、稠密地震観測データに加えて2000年鳥取県西部合同地震観測データも用いて、鳥取県西部、島根県東部、およびその間の地域にわたる広域の応力場を推定した。島根県東部では、以前示されたように、σ1の方位は、大局的には南部で東西、その北側で西北西-東南東から北西-南東に回転、地震発生域の北端付近で再び東西方向に戻る傾向が見られる。鳥取県西部および両者の間の地域でも、大局的には南部で東西、その北側で西北西-東南東から北西-南東に時計回りに回転する傾向が見られる。ただし、この2つの領域では、北端では、σ1の方位は、さらに反時計回りに回転して、南北方向に近づいているように見える。このことは、P軸の方位分布から指摘されていたが、応力逆解析により確認された。