JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[EJ] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD03] [EJ] 測地学一般

2017年5月25日(木) 10:45 〜 12:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:風間 卓仁(京都大学理学研究科)、松尾 功二(国土地理院)

[SGD03-P03] 高精度衛星測位の適用範囲拡大のための技術開発-都市部における実証実験-

*酒井 和紀1古屋 智秋1檜山 洋平1畑中 雄樹1山尾 裕美1鎌苅 裕紀1佐藤 雄大1辻 宏道1 (1.国土地理院)

キーワード:GNSS測位、マルチパス、都市部

国土地理院では、平成27年度より、国土交通省総合技術開発プロジェクト「3次元地理空間情報を活用した安全・安心・快適な社会実現のための技術開発」(平成27~29年度)に取り組んでいる。このうち、「屋外3次元空間における高精度衛星測位の適用範囲拡大のための技術開発」として、衛星測位の精度に悪影響を及ぼす高層ビル等によるマルチパスについて、ソフトウェア的な対策により影響を軽減するための技術開発を行っている。
平成27年度は、マルチパスの影響を軽減する手法に関する先行研究の調査を行い、それらの効果や課題等の観点から、下記の4つの手法を選定し、改良を加えた検証用プログラムを開発した。
1) 上空写真による衛星選択
2) 3次元建物情報から生成したスカイプロットによる衛星選択
3) ドップラー観測量に基づく位相差を用いた品質検定
4) ドップラー観測量に基づく速度を用いた精度改善
平成28年度は、兵庫県神戸市の衛星測位が困難な都市部において、様々な衛星配置における検証を目的とし、4点の観測点において12時間観測を実施した。また、様々な遮蔽状況における検証を目的とし、23点の観測点において5分間観測を実施した。これらの観測から得られたデータに対し、平成27年度に選定した各手法を適用することで、様々な観測条件における手法の評価を行った。
本発表では、平成28年度までに得られた成果及び今後の計画について報告する。