JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GL 地質学

[S-GL36] [JJ] 地域地質と構造発達史

2017年5月22日(月) 09:00 〜 10:30 A09 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:山縣 毅(駒澤大学総合教育研究部自然科学部門)、大坪 誠(産業技術総合研究所 活断層・火山研究部門)、座長:内野 隆之(産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地質情報研究部門 )

09:20 〜 09:35

[SGL36-02] 「名倉玄武岩層」中の火山岩類の地球化学的性質

*向山 岳士1 (1.東京都市大学)

キーワード:玄武岩、化学組成、伊豆-小笠原弧

南部フォッサマグナ地域、丹沢北部に分布する「名倉玄武岩層」に存在する玄武岩質火山岩類(以下名倉玄武岩)14試料について、地球化学的な視点から、成因の検討を行い、また調査地域周辺の新第三紀中新世火山岩類(日向安山岩, 大島塩基性火山岩体)や、現在の伊豆-小笠原弧の火山岩類、東北日本弧の火山岩類との比較を行った。
その結果、名倉玄武岩は現在の伊豆-小笠原弧や調査地域周辺の火山岩類と同様にLow K tholeiiteに分類され、また東北日本弧の火山岩類と異なる化学組成であること、現在の伊豆小笠原弧の火山岩類や周辺の火山岩類と比べて高いFeO*/MgO, を持つことが分かった。
名倉玄武岩は、現在の伊豆-小笠原弧の火山岩類のようなバイモーダルな組成を示さず、分化した組成であることから、圧縮場における火山活動の産物である可能性がある。